株式会社コーナー(東京・渋谷区、門馬 貴裕 代表取締役)は、教育現場の課題解決と探究学習の充実を目的に、学校教育支援や教育格差に取り組む一般社団法人Fora(東京・中央区、藤村 琢己 代表理事)と協業を開始しする。
高等学校において2022年度より必修科目となった探究学習の外部サービスの導入は増加傾向にあり、中でもForaは2018年より先駆けて「探究学習」の支援を開始している団体だ。「生徒の学び続ける意欲と能力を高めること」を教育目標におき、特に、生徒一人ひとりの異なる興味関心や課題意識のポイントに合わせた「深い探究」と、「持続可能性」を念頭においた学校・教員とのカリキュラム開発に力を入れている。具体的には教材・コンテンツの開発提供、専門人材の派遣などを行っており、これまで80校以上に導入されている。
教員のカリキュラム開発・運用を伴走するのは「学校伴走コンサルタント」という役割で、主に教育関係者から募集を集めている状況。ただ、生徒の主体性・知的好奇心をより引き出していくためにはより専門的なスキルが備わった人材の発掘とプログラムへの継続的な協力が重要になっている。
コーナーは、多様な知見・専門性をもつ人事プロフェッショナルを企業に繋ぐことで課題解決の実務支援を行っている。人事領域には採用、制度設計、組織・人材開発など多岐に渡る業務があり、業種・規模・社員構成・組織風土など企業ごとのニーズに合わせて個別多様な課題を解決していく必要がある。そのために、より多角的な視点、戦略的思考力、対話・コーチングスキル、データ活用力などが必要で、その専門的な知見・スキルを支援しているのがコーナー・コーナーに登録している1万人のプロフェッショナル人事だ。
Foraの探究学習支援とコーナーの人事プロフェッショナルの知見を活用した伴走支援を組み合わせることで、探究学習の目的達成を後押しできると考え、この度の協業に至った。
具体的には、人事パーソンを探究学習の伴走者としてマッチングさせ、教員に寄り添ってカリキュラム設計をサポートできるよう協業する。例えば、キャリア面談やコーチング経験を活かし、教員が生徒の関心・知的好奇心を引き出せるようフォローしたり、人事の問題解決のプロセスを活用し生徒の思考を深めるプロセスを整理したりなどが想定される。人事がもつ「人と組織の課題解決」の知見・スキルが発揮されることで、教員の負担を減らしながら生徒への指導の質を向上させられるため、結果として探究学習の「深さ」を高め、より実践的で価値のある学びの実現が期待される。
今後の予定・展望
・4月1日:「学校伴走コンサルタント」募集要項を特設ページにて公開、募集開始
・5月中旬:学校伴走コンサルタントへの探究学習に関する基礎研修実施、探究体験を通じた研修
・7月頃〜:教員への伴走コンサルタント開始
そのほか、2年目以降の新規募集時には2025年度のコンサルタントがメンター役となってフォローすることで、探究学習支援そのものの持続可能性にも寄与していく予定だ。