新たに発見された深海魚「Branchiostegus sanae」が、スタジオジブリの名作アニメ映画「もののけ姫」の戦姫サンにちなんで命名された。この魚の特徴的な顔のしま模様が、サンの顔に似ていることから名付けられたという。
中国の研究者らが発見したこの新種の魚は、アマダイ科アマダイ属に属し、深海の極端な深さに生息していることが多い。遺伝子解析によって新種であることが確認され、研究者はその特徴的な模様にサンを重ねて、「sanae」という種名を選んだ。
サンは、宮崎駿監督の「もののけ姫」に登場するオオカミに育てられた少女で、自然を守るために戦う姿が描かれている。映画は日本で大ヒットし、興行収入は190億円を超えた。
研究の主著者である黄皓晨氏は、「サンは自身を森の一部と見なし、それを守るために戦う姿が深く印象に残る。この映画は、人間と自然の複雑な関係を掘り下げ、両者の調和のとれた共存のメッセージを伝えている。この命名を通じて、私たちもそのメッセージを反映させたいと考えている」と述べた。
アマダイは、東アジアおよび東南アジアの水産物市場で一般的に見られる魚だ。
アマダイ科の多様性は比較的低く、アマダイ科には31種、アマダイ属には19種しか記載されていない。
アマダイ属の新種は、過去34年間で3種しか確認されていないという。