熊本県高校入試 2027年度から新しい制度を導入 前期と後期選抜を「A日程」に統合 二次募集は「B日程」に

 熊本県教育委員会は7月31日、2027年度(令和9年度)から実施される新たな熊本県立高等学校入学者選抜制度の概要を公表した。現行の前期(特色)選抜と後期(一般)選抜を統合した「A日程」と、現在の二次募集を「B日程」とする新しい制度が導入されることになる。

 新制度の主な特徴は、これまで分かれていた前期選抜と後期選抜を「A日程」として一度に実施し、すべての県立高校の学科・コースで「特色選抜」と「一般選抜」を行う点だ。「A日程」では、全受検生が5教科(国語、社会、数学、理科、英語)の学力検査を受け、志望する学科・コースに応じて面接や実技検査などの独自検査も実施される。1日目に学力検査が行われ、2日目には各高校独自の検査が実施される予定。
 特に注目すべき点として、現行では多くの普通科で前期選抜が行われていないが、新制度では全学科・コースで特色選抜が行われることが挙げられる。特色選抜の独自検査には、面接や小論文、実技検査、実験、自己表現、総合的な学習の時間の成果の発表などが含まれ、各高校が独自に選定する。ただし、特色選抜と一般選抜で異なる高校に出願することは認められていない。
 また、A日程の選抜で定員に満たなかった学科・コースについては、現在の二次募集に相当する「B日程」で追加募集が行われる。
 熊本県教育委員会は、中学生に対して「新しい入試制度でも、学力検査の点数だけでなく、中学校での活動の成果も評価しますので、学校生活にしっかり取り組んでください」と呼びかけた。また、受検先の選択に役立つ「熊本県立高校検索ガイド」の活用を促し、今後もWebサイトを通じて、各学科・コースの情報を積極的に提供していくとした。

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