モデルナと東京大学、グローバル社会課題解決に向けた産学協創協定を締結

 モデルナ(米国マサチューセッツ州ケンブリッジ、最高経営責任者:ステファン・バンセル)と、その⽇本法⼈であるモデルナ・ジャパン株式会社(東京・港区、長山和正 代表取締役社⻑)と国立大学法人東京大学(東京・文藤井 輝夫 総長)は、グローバルな社会課題解決に向けて協力するため産学協創協定を締結した。
 この協定では、グローバルな社会課題に取り組み、mRNA技術の応用を進展させるべく、ニューノーマルにおける持続可能で健康的な社会を支えるデータ生成、ワクチン接種に対する忌避感を解消・ワクチンの受容性を改善する研究、mRNA技術に基づく製品のリアルワールドデータ生成と医療経済およびアウトカムリサーチを実施していく予定。
 モデルナと東京大学は、2023年に mRNA研究と教育分野における協業に向けた基本合意書を締結して以降、協業に向けて協議を続け、2024年4月に社会連携講座を開始した。この社会連携講座は、パンデミック禍と医療費・薬剤費の高騰を経て、公的医療制度とイノベーション双方の持続可能性を保つために、「エビデンスに基づいた医療資源の適正配分」が重要な課題となっていることに鑑み開設されたもの。講座では、COVID-19 を含む多種多様な疾患領域について、i)治療や予防の介入を多面的な視点で評価する体系の確立、ii) 環境変化に対応可能な形で経時的にエビデンスを創出できる複合データベースの構築、iii)得られたエビデンスを社会実装するための枠組み(SIB/PFS を代表とする社会実装や、医療政策そのもの提案)の整備を同時並行的に進めつつ、研究者の育成と政策立案・公衆衛生の向上に貢献することを目指している。
 講座の開設に引き続き、東京大学とモデルナの両者はモデルナの現場経験と本学のmRNA関連技術やライフサイエンス関連の叡智との連携により、mRNA技術による医薬・ワクチンの可能性を拡大し、よりよい公衆衛生にとどまらずよりよい社会の実現に向けて、今後とも相互に連携・協力していく。

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