日本システム技術株式会社(大阪市、平林 武昭 代表取締役社長)と、近畿大学大学院実学社会起業イノベーション学位プログラム(修士課程)の大学院生が代表取締役社長を務める大学発ベンチャー企業、株式会社やるかやらんか(橿原市、西奈槻 代表取締役)は、Z世代の学生の声を反映したサービスを提供するために2022年12月から協業を進めてきた。
今回、両社の知見を生かして開発したZ世代向けAIキャリアタイプ診断アプリ「MiraThin」クローズドβ版を、2024年3月13日より試験運用開始する。
JASTはこれまで企業から大学へシステムやサービスを提供するBtoB事業を主としていたが、サービスの提供にあたり、企業から消費者にシステムやサービスを提供するBtoC事業に進出するとともに、これまで以上にUNIVERSAL PASSPORTのエンドユーザーであるZ世代の学生に寄り添ったシステムを提供する。
近畿大学は、「実学教育」を建学の精神とする教育機関として、学生に産学連携の機会を提供するとともに、学生の起業支援にも力を入れており、近畿大学発ベンチャー起業支援プログラム「KINCUBA」の一環として、この協業を支援する。
AIキャリアタイプ診断アプリ「MiraThin」とは、大学を卒業した後「何者かになるために」どのようなキャリアを歩めばいいのか。自分にはどのような仕事が向いているのかを、AIが出す質問に答えることで自動診断する。質問に答えることで生成される15のキャリアタイプと、自身の志望するキャリアを記述式で入力し、その情報をベースにAIが今後のキャリアの歩むべき方向性を助言する、進路選択を応援するAI問診サービス。
システムはAWSのamplifyをベースに、フロントエンドはNext.jsを用いたサーバーレスな開発環境で開発を行った。これにより、クラウドの強みを活かしたオートスケール(サーバー負荷に応じて自動的にクラウドサーバーの台数を増減させる機能)やアジャイル(小単位で実装とテストを繰り返して開発を進めていく手法)な更新が可能で、運用する中で逐次改善を行える柔軟な構成となっている。診断結果は心理学的な裏付けがあるアルゴリズムと文章生成AIであるOpenAI社のAIの組み合わせで生成され、ユーザーの回答と関心のある分野に関する情報を分析し、ユーザーのどの能力がその分野で特に有効であり、またどの能力をさらに伸ばすことが有益かといった、次にすべき行動が分かる提案を行う。これにより、従来の診断系webアプリケーションよりもユーザーに寄り添った診断を実現する。