ヤマハ株式会社が今後展開を予定している、コロンビア共和国での「初等教育への日本型音楽教育導入事業」が、文部科学省による「令和5年度第2回日本型教育の海外展開(EDU-Portニッポン)応援プロジェクト」の一つに選ばれた。なお、「EDU-Portニッポン」の公募事業への採択は、2016年度、2018年度のベトナムでの事例、2020年度のエジプトでの事例、2022年度第1回のエジプト及びブラジルでの事例、2022年度第2回のインドでの事例に続いて、今回が7件目となる。
「EDU-Portニッポン」は、関係府省や国際協力機構(JICA)、日本貿易振興機構(JETRO)、地方公共団体、教育機関、民間企業、NPOなどが協力して、世界から高い関心を集めている日本の教育を官民協働のオールジャパンで海外展開を推進していく事業。ヤマハ株式会社の取り組みが「令和5年度第2回EDU-Portニッポン応援プロジェクト」として選定されたことを受け、成果や課題について文部科学省とも検証・共有しながら日本型教育の海外展開を進めていく。この事業では、コロンビアの公立小学校の児童に対してリコーダーを使った日本型音楽教育のパイロット授業を実施する。授業では日本型音楽教育の特色である4分野の1つ「器楽」をメインに用いつつ、「歌唱・鑑賞・音楽づくり」も併せて実施する。また、ペアワークなどの共同での活動や探究活動を多く取り入れ「主体的・対話的で深い学び」を実践することで、海外での日本型教育の認知度向上と国際化に寄与する。さらに、全ての年代に適した教育と評価のサービスを展開するInstitution for a Global Society社と協業し、日本型音楽教育が児童のどのような「非認知能力」を育むことができるのか、IGS社が提供する児童・生徒向け非認知能力可視化ツール「Ai GROW(アイ・グロー)」で計測を行う。これらの活動を通じて、日本型音楽教育の有効性の検証、エビデンスの収集、そしてコロンビアの公立学校における教育の質の向上を目指す。