LINEヤフー株式会社が、企業、教育機関、自治体などの法人を対象に提供している「Yahoo!安否確認サービス」は、災害時に配信される安否確認通知を、コミュニケーションアプリ「LINE」で受け取れるようになる機能の提供を2023年12月8日から開始した。
LINEヤフーでは、2008年から自社の従業員の安否確認システムを独自に開発・運用しており、2011年3月11日の東日本大震災の際にも同システムを利用して自社の安否確認を行った。これらの開発・運用で得られたノウハウや膨大なアクセスに対応した堅牢なインフラを活用し、業界低水準の価格帯の法人向け安否確認サービスを2012年から提供している。現在までに900を超える企業・団体が導入しており、利用者数は約36万人に上る。
政府の地震調査委員会は2023年1月、今後20年以内に南海トラフ地震が起こる確率が「60%程度」に高まったと発表するなど、大地震の発生可能性の高まりが懸念される。継続的な災害への備えが必要とされる中で、今回、安否確認通知を登録したメールに加えて、「LINE」アプリでも受け取れるように機能を拡充することで、利便性を高めると同時に利用者が通知を見逃すリスクが抑制できる。
「Yahoo!安否確認サービス」では、管理者が事前に安否状況を確認したい従業員や学生、職員などの対象をシステムに一括登録しておくことで、被災時に安否状況の確認通知をメールおよび「LINE」アプリで一斉送信できる。対象者は通知本文中に記載された専用URLからウェブ上で自身の安否状況を登録することができるため、管理者は対象者の被災状況を簡単に集計・管理できる。その他、部署ごとなどのグループ分け登録や、発災時に受信が困難な場合を想定し、対象者が自ら安否状況を登録できる機能もある。
「Yahoo!安否確認サービス」の利用料金は、初期導入費0円、100人までの場合で月々4,400円、「LINE」アプリで通知ができるオプション機能の利用は基本料金に加えて月々1,400円となっている。