岐阜市立岐阜小学校とIoT文具を用いた家庭学習習慣化に関する実証実験結果レポート

 コクヨ株式会社(大阪市、黒田 英邦 社長)と岐阜市立岐阜小学校(岐阜市、藤田 忠久 校長)は、2023年5月から6か月間に渡り、IoT文具を用いた家庭学習の習慣化に関する共同実証実験を行った。岐阜市立岐阜小学校の1年生と2年生の全ての児童(86名)を対象として、自ら学び続ける子どもを育む土台として、「①机に向かう習慣づくり」と「②家庭学習に取り組む親子関係の土台づくり」の2点に着目し行った実証実験の結果を発表した。

■実証実験結果サマリー
1 アンケート回答のあった34名のうち、70%の家庭が習慣化できたと回答
2 「しゅくだいやる気ペン」の機能である花マルを毎回つけている家庭ほど「しゅくだいやる気ペン」の使用を継続している
3 家庭学習を長期的に継続している家庭は、毎日ほぼ同じ時間に家庭学習を行っている

「しゅくだいやる気ペン」は、市販の鉛筆に取り付け、スマートフォンアプリと連動させることで、勉強への取り組みを「やる気パワー」として“見える化”し、学習への意欲を高めていくために開発された商品。

 この実証実験では、岐阜市立岐阜小学校に通う1年生と2年生計86名全員に「しゅくだいやる気ペン」を提供し、家庭学習に利用してもらった。
 定期的なアンケートと「しゅくだいやる気ペン」のIoTデータの分析により、「家庭学習が習慣化できている」および、「やや習慣化できている」と答えた方はアンケート回答者の70%だった。これは、「しゅくだいやる気ペン」導入前の調査に比べ44ポイントも増加している。
 習慣化できたと答えた家庭について、習慣化を確認後「しゅくだいやる気ペン」をその後継続して使用する家庭と使用を辞める家庭に分かれた。この2つの違いは、「しゅくだいやる気ペン」のアプリ上で「花マル」をつける機能の使用有無と相関していることが分かった。「花マル」を毎回付けている家庭は、半年以上経過しても「しゅくだいやる気ペン」を利用し続けている。この「半年以上使用し続けている家庭」のIoTデータを見ると、毎日同じ時間に使用(学習)している傾向があることが分かった。
 今回の実証実験により、「しゅくだいやる気ペン」が家庭学習の習慣化に有効であること、家庭学習習慣化の定着には親の支援が影響することが理解できる。今後、実証実験を積み重ね、家庭と学校の関係性や学力向上の影響について調査する予定している。

■実証実験概要
・実験期間:2023年5月1日(月)~2023年10月31日(火)
・実験対象者:岐阜市立岐阜小学校 1年生39名、2年生47名全員(合計86名)
・実験内容:担任教師から保護者を通じて、合意を得た家庭に対して「しゅくだいやる気ペン」を提供し、児童の日々の家庭学習に「しゅくだいやる気ペン」を使用する。定期的に、アンケートやデータ集計を用いて家庭学習の意欲の変化、習慣化を分析する。

■実証実験結果
1 6か月後のアンケート回答のあった34名について、70%の家庭が習慣化できていると回答これは、やる気ペン導入前に比べ44ポイントも増加している。

2 「しゅくだいやる気ペン」』の機能である花マルを毎回つけている家庭ほど「しゅくだいやる気ペン」の継続期間が長い 傾向下記グラフは、 花マル率(学習した日のうち花マルが付けられた割合)と使用継続月との関係を表している。

3 家庭学習を長期的に継続している家庭は、毎日ほぼ同じ時間に家庭学習を行っているグラフは、横軸を月日(4月17日~9月30日)、縦軸に時刻(0時~23時)を示します。赤いマーカーがある部分が、やる気パワーが記録されたことを示します。

 この実証実験の詳細データについては、しゅだいやる気ペンオウンドメディア「しゅくだいやる気ラボ」で公開予定。
https://note.com/kakihomenote

■実証実験校の公募
 IoT文具「しゅくだいやる気ペン」による家庭学習の習慣化実験の協力校(小学校のみ)および自治体を募集する。2024年4月より、約6か月間(場合によっては12か月間)「しゅくだいやる気ペン」を生徒に配り、アンケートやデータ分析に協力頂ける小学校5校を募集している。
興味のある自治体、小学校関係者の方は、下記メールアドレスへ。
Yaruki_project@kokuyo.com

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