日本オーチス・エレベータ株式会社(東京・中央区、ティボー・ルフェビュール 代表取締役社長)は、オーチス・ワールドワイド・コーポレーションが主催する国際STEM (科学・工学・エンジニアリング・数学) プレゼンテーションコンテスト「Made to Move Communities™(メイド・トゥ・ムーブ・コミュニティズ)」プログラムの国内予選大会を10月12日に開催した。
Made to Move Communitiesプログラムは、オーチスの4つの地域(アメリカ地域、アジア太平洋地域、中国地域、欧州・中東・アフリカ地域)で毎年開催されるコンテストで、今年で4年目を迎える。Made to Move Communitiesは、学生のSTEM教育を促進することを目的とした世界規模のCSR(企業の社会的責任)プログラム。
国内予選大会には日本全国の9校から17の学生チーム (計115名) の応募があり、オーチスの審査員による書類審査を経て5チームがファイナリストとして選出された。そして、10月12日にその5チームが、オンラインで審査員に英語でプレゼンテーションを披露した結果、かえつ有明中・高等学校(https://www.ariake.kaetsu.ac.jp/)(東京都江東区)のチームが優勝した。
かえつ有明中・高等学校のチームは、STEMのスキルや知識を駆使し、オーチスの社員サポーターたちから助言を受けながら、予選大会のテーマである「コミュニティの課題を解決する包括的なモビリティ・ソリューションの構築」に取り組んだ。予選大会で、学生たちは、人混みの多い東京で暮らす視覚障害者がより安心安全に移動できるよう、杖にIoT技術と微細な振動を発するハプティック技術を組み合わせたソリューションを発表した。そのソリューションにおいて、視覚障害者は杖から発する振動を感知することで、障害物を避け、道を間違えることなく目的地まで到着することが可能になる。学生たちのプレゼンテーションは審査員から高い評価を受けた。
かえつ有明中・高等学校のチームは日本を代表して12月から8週間に渡って開催されるMade to Move Communitiesの国際大会に挑む。今年の国際大会のテーマは「心身の健康の増進のために、緑地へのアクセスを改善する包括的なモビリティ・ソリューションの構築」。都市化が進んだ現代では、世界人口の50%以上が都市で暮らし、2050年にはその割合が70%近くまで上昇すると予想されている。学生たちは、全ての住民のために、緑地を保全・提供するためのソリューションを考案する。学校でSTEMプログラムを推進する助成金の獲得を目指し、オーチスの審査員に向けて、そのソリューションを発表する。