子どもの体験格差解消に向けた長野市・経産省との協働事業「長野市子どもの体験・学び応援モデル事業」がスタート

 子どもの教育格差の解消に取り組む公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン(東京・墨田区、代表者:今井悠介・奥野慧)は、この度、子どもの体験格差の解消に向け、長野市および経済産業省と協働で「長野市子どもの体験・学び応援モデル事業 みらいハッ!ケンプロジェクト」を開始する。

 同モデル事業は、長野市内在住の小中学生全員(約28,000人を想定)に対し、スポーツや文化芸術活動、自然体験等の多様なプログラム参加に利用できる電子ポイントを付与し、子どもたちが体験の機会を得られるようにするとともに、長野市内で活動する事業者や団体等と連携しながら、子どもの体験を地域で支える仕組みを構築することを目指す取り組み。

 また、同モデル事業は、経済産業省の令和5年度「未来の教室」実証事業としても採択されており、長野市内で活動する団体等と協働しながら、地域の教育事業者の開拓や地域資源を活用した新規プログラム開発支援等を行うモデルづくりを行っていく。

■自治体による「所得制限なし」の体験支援施策。長野市内約28,000人の小中学生全員に体験等に利用可能な電子ポイントを提供

「長野市子どもの体験・学び応援モデル事業」は、長野市内在住の小学生と中学生の養育者を対象に、スポーツや文化芸術活動、自然体験等の多様なプログラム参加に利用できる電子ポイントを付与し、子どもたちがプログラムを通じて自分の好きな活動を見つけ、成長することを目指す取り組み。

 子どもたちは、登録された地域のクラブや教室、団体等でポイントを利用し、体験や学びの機会を得ることができる。ポイント利用にあたり所得制限はなく、長野市内在住の小中学生約28,000人が利用対象となる見込み。

■経産省「未来の教室」実証事業での採択を受け、長野市内で活動する団体等と協働で事業を展開するモデルづくり~効果検証を実施

 このモデル事業は、経産省の令和5年度「未来の教室」実証事業で「クーポン型助成を活用した地域における学び・体験創出事業」として採択されている。今回の採択を受け、このモデル事業においては、対象家庭へのポイント提供にとどまらず、長野市内で活動する団体等を「地域コーディネーター」として迎え、連携しながら事業を展開するモデルづくりにも取り組む。

 第一弾として、長野県内で活動するNPOの中間支援を行う特定非営利活動法人長野県NPOセンター(長野市、山室秀俊 代表理事)と株式会社ククリテ(長野市、石黒繭子 代表)を地域コーディネーターに迎え、このモデル事業の共同運営を行う。

 今年度は、地域コーディネーターと協働し、長野市内で多様な体験を提供する地域の民間事業者やクラブ・サークル等の開拓、地域資源を生かした新たなプログラムの開発を支援する仕組みの構築、支援が届きにくいことが想定される子どもたちの居場所づくりや相談支援活動をおこなうNPO等との連携体制の構築を行っていく。

モデル事業の概要
●名  称 
長野市子どもの体験・学び応援モデル事業「みらいハッ!ケンプロジェクト」
●対  象
長野市に住民票がある小学1年生から中学3年生までの子どもの養育者 ※約28,000人
●ポイント利用範囲
参画パートナーが提供するスポーツ、文化芸術活動、自然体験等のプログラム
※中学生については、上記に加え、学習でも利用可能
●ポイント提供額
一人あたり1万円
●ポイント交付時期
2023年10月中旬
※長野市から対象世帯へ「利用の手引き」およびシステム利用時に使用するID・仮パスワードを郵送
●ポイント利用期間
2023年11月1日~2024年1月31日
●実施体制
・実施主体:長野市、経済産業省(地域コーディネーター、効果検証等の部分)
・運営事務局:公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン
・協力(地域コーディネーター):特定非営利活動法人長野県NPOセンター、株式会社ククリテ
※地域コーディネーターは今後も追加予定

■ポイント利用先の「参画パートナー」の募集・登録申請受付を開始
 このモデル事業の開始に伴い、長野市では、小中学生を対象にスポーツや文化芸術活動、自然体験等のプログラムを提供する「参画パートナー」の募集・登録申請受付を9月6日より開始した。参画パートナーの登録申請は、専用サイト(https://nagano-hakken.jp/)より随時受付けている。

■今後の展望
 このモデル事業の運営を通じて、地域コーディネーターと連携しながら、地域ぐるみで子どもの「体験」機会を後押しする事業モデルの確立を目指す。

 また、事業実施後の効果検証を通じ、所得制限を設けずに行うクーポン型施策の効果や地域コーディネーターとの連携モデルの成果を可視化することで、長野市での次年度以降の継続的な事業実施を目指すとともに、本モデル事業のような体験支援施策を、長野市に限らず全国の自治体に広げていくことを目指す。

■団体概要

公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン
 国内の子どもの貧困・教育格差解消を目的に、2009年にプロジェクト発足、東日本大震災の発生を受け、2011年6月に法人設立。経済的な理由で学校外教育を受けることができない生活困窮家庭の子どもたちに、学校外教育で利用できる「スタディクーポン」を提供するとともに、大学生ボランティアによる相談支援を行っている。
HP:https://cfc.or.jp/

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