巻頭言
ダイバーシティーという単語を耳にするようになって久しい。
しかし、その捉え方、適用は時代とともに変化する。当初は、人種、民族、哲学、宗教、思想などの多様性を認める、という意味で捉えられていた。企業などでは、人種、国籍、性、年齢を問わずに人材を活用することにより、ビジネス環境の変化に柔軟、迅速に対応できると考えられた。グローバリゼーションの中、企業がどのように成長していくか、活路を見出すかに焦点が当てられていた。
それが現在では、個々人の価値観の多様性を受け入れることにまで拡がる。
読者諸氏の学習塾では、このダイバーシティーの課題をどう克服しているであろうか。自塾は海外展開の予定がないから、関係ないとお考えだろうか。
否。英語教育が小学校でも義務化されるほど盛んになっている。ネイティヴ・スピーカーの雇用を考えなければならないのではないだろうか。その時、日本人講師だけの雇用しか念頭にない、規則・規程では対応できない。
更に近年では、LGBT(レズビアン、Lesbian、ゲイ、Gay、バイセクシュアル、Bisexual、トランスジェンダー、Transgender)問題が加わる。LGBTは究極のダイバーシティーと云われる。東京都渋谷区などは、同性カップルを結婚に相当する関係として認める「同性パートナーシップ証明書」の発行をしている。そういう時代になったのだ。 LGBTの人は、13人に一人。貴塾の対応や如何に。
(如己 一)
目次
- 14 CatchUp セナミ学院 地元に根ざす塾として保護者や学校との関係を深める
- 20 HOT TOPICS【特別連載】教育業界の2025年問題を考える〈後編〉
- 24 挑む私学 大阪青凌中学校・高等学校
- 27 目次・巻頭言
- 28 NEWS ARCHIVES
- 56 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
- 59 【特集】英語・幼児教育考2023
- 68 Special Report 公益社団法人 全国学習塾協会が見据える学習塾のこれから 全国各地で特別シンポジウムを開催
- 80 TOP LEADER Interview 独立自尊の社会・世界に 貢献する人財を育成する 株式会社 ナガセ
- 95 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(354)
- 96 疾風の如く(168) 桜灯塾(大阪府) 塾長 内田 憲一 さん
- 98 For Whom the 塾 Tolls(26)
- 100 新米塾長のための「学習塾経営基礎講座」(123)
- 102 白書界隈徘徊話(101)
- 104 Special Collumn
- 106 自ら動き出すチームにする方法(107) 中谷彰宏
- 108 シン・ジュクジン(21)
- 109 芸術見聞録(121)
- 110 わが子、就学中(29)
- 111 塾長の机
- 112 為田裕行の「教育ICT行」(101)
- 113 10¹⁵ PETA(29)
- 114 現代学習塾経営概論(5)
- 115 Opinion from School(50)
- 116 林明夫の「歩きながら考える」(215)
- 118 塾ソムリエの講師研修指南 西村則康(名門指導会代表 塾ソムリエ)(50)
- 120 私塾界インサイト(65)
- 124 塾はどこから来たか、塾は何ものか、塾はどこへ行くのか―そして私(21)
- 126 咲かせよ桜(102) 小林哲夫
- 130 論点2023(8) リスキリングについて
- 134 編集後記
- 136 Book Review
- 138 塾長のためのガジェット講座