アメリカ航空宇宙局(NASA)は4月11日、将来の火星有人探査を見据えて、火星に似せた環境で1年間行う、生活実験施設を公開した。テキサス州のジョンソン宇宙センターにあるこの施設には、3Dプリンターで建設された160平方メートルの建物があり、個室の寝室が4つ、共同で使うシャワーやリビングルーム、実験室、野菜栽培装置などが備えられている。
また、火星の環境を再現して赤い砂を敷き詰めた約110平方メートルの外部スペースもあり、火星での長距離歩行などの実験が行われる予定だ。
NASAは、今年6月から4人のボランティアが約1年間の生活実験を行い、将来の火星有人探査に生かす予定。この実験を通じて、地球から離れた環境での限られた物資での生活が健康状態や活動にどのような影響を与えるのかを理解することが目的だ。