米アマゾン・ドット・コムは、医療コンシェルジュを手掛けるワン・メディカルを純債務も含めて約39億ドル(約5400億円)で買収することに合意したと7月21日に発表した。また、全額キャッシュによる買収だという。
2007年創業のワン・メディカルは、サンフランシスコに拠点を置く「質の高いケアを手頃な価格で提供する」ことを目指す企業。クリニックや24時間対応のオンライン診療で患者の健康相談に対応するサービスで、全米で1281のクリニックを展開している。
今回の買収により、同社が手掛けるオンライン診療サービス「アマゾン・ケア」に診療所を運営するワン・メディカルを取り込む。バーチャル医療と対面型の診察をかけ合わせることで、医療サービス分野における成長を促進させる。
アマゾン・ケアは2019年に同社従業員向けに試験的な医療サービスを開始。その後は、全米の企業に展開し、2018年に買収したオンライン薬局のピルバックなどと合わせてバーチャル医療事業を拡張してきた。