独立行政法人国立高等専門学校機構(所在地:東京都八王子市、理事長:谷口 功、以下 、高専機構 )と日本電気株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 執行役員社長 兼 CEO:森田 隆之、以下、NEC)は、サイバーセキュリティ分野における人材育成強化を目的に包括連携協定を7月22日に締結した。
同協定により高専機構とNECは、全国の国立高専を対象に、教職員とNECの専門技術者との情報交換などによる最新動向の共有、学生が活用できるサイバーセキュリティ演習環境の提供、体系的なセキュリティ知識習得のための教材作成などを共に行う。
また、高専機構における、企業で実際に活用されている教材や演習環境を用いた人材育成は初めての取り組みだという。
サイバー攻撃による脅威の多様化、高度化が進む現在、高度な技術を持つセキュリティ専門技術者の育成が急務となっている。また、セキュリティ専門技術者だけでなく、デジタル技術を活用する上でセキュリティを組み込むことのできる人材の育成が求められている。こうした、企業で活躍できる実践力を持った人材の育成のためにも産学での継続的な協力関係が重要だ。
両者の連携協力により、全国の51の国立高等専門学校(以下、国立高専)に対して産学共同の教育支援を行うことで、企業でこれまで以上に活躍できる実践力を持った人材の育成・輩出に貢献する。
<包括連携協定を通した取り組みについて>
①教職員と専門技術者の情報交換
高専機構が設置・運営する全国の国立高専の教職員とNECの専門技術者との定期的な情報交換により、最新のサイバー攻撃の動向や技術トレンドを共有。
②サイバーセキュリティ演習環境の拡充
NECグループの営業・SEが利用しているサイバーセキュリティ訓練場やCTF(注)などの演習環境を学生向けに提供し、実践力強化を図る。
③体系的なセキュリティ知識習得のための教材提供
NECが全社員向けに実施しているセキュリティ教育コンテンツを活用した教材を提供し、学生全体の体系的なセキュリティ知識習得を促進。
④高専機構による各地域でのセキュリティコミュニティ活性化
高専機構が参画している全国各地域 のセキュリティコミュニティへNECも参画し、コミュニティ活動の活性化を通して、人材育成を推進する。
注:Capture The Flag:フラグと呼ばれる答えを手を動かしながら見つけて得点を競い合うことで、楽しみながらセキュリティ技術の学習を行い、スキルを可視化する