LINE株式会社は、同社が保有する約595万人の国内最大級のアクティブな調査パネルを基盤とした、スマートフォン専用のリサーチプラットフォーム「LINEリサーチ」を運営している。
LINEリサーチでは、「みんなが使っている」という世の中の空気感を頼りに、今と近未来の流行を予想する企画を複数回にわたって実施している。
第十九弾では、日本全国の18~59歳の男女を対象に、インターネット上で講座の受講ができる「オンライン学習」の現状の認知率や利用経験率、今後の流行予想などについて調査を実施し、その結果を発表した。
※調査結果の詳細はLINEリサーチの調査メディア「リサーチノート」へ:https://research-platform.line.me/archives/40315387.html
■「オンライン学習」の現状と認知度
「オンライン学習」はeラーニングとも呼ばれ、パソコンやスマホ・タブレットなどを利用し、場所を選ばず学習ができるサービス。移動の手間がなく、隙間時間に学習を進められることや、動画・音声を使った教材があることが特徴。また、受講者への案内や進捗管理、受講結果の分析がしやすいといった点、印刷や会場にかかるコストが不要になるといったメリットから、企業での人材教育や研修でも用いられるようになってきている。
「オンライン学習」の現状について調査したところ、主な結果は以下のとおり。
・オンライン学習の認知率は全体で89%
・「知っているし、利用している」という現在利用率は全体で18%
・「知っているし、以前利用していたが、いまは利用していない」を含めた利用経験率は全体で32%
「オンライン学習」の認知率は、全体で約9割でした。男女別にみると、男性が87%、女性が92%とやや女性の認知率が高くなっている。
年代別にみると、女性では認知率の差はほぼみられなかったものの、男性では30~50代と比べて10~20代のほうがやや高めとなっている。
「知っているし、利用している」という現在利用率は全体で約2割、「知っているし、以前利用していたが、いまは利用していない」を含めた利用経験率は全体で約3割となっている。利用経験率では、10~20代男性の割合がもっとも高く5割弱。「知っているし、利用している」という現在利用率も、女性よりも男性が高く、10~20代男性では約3割だった。
■どのくらいの人が利用していそう?~現在の流行体感~
次に「オンライン学習」を利用している人が、現在身の回りにどれくらいいると思うかを想像して答えてもらった。
その結果「オンライン学習」の流行体感スコアは全体で「24.5」で、およそ4人に1人が利用しているイメージを持っていることが分かる。
年代別にみると、男女ともに30~50代よりも10~20代のほうが高いスコアとなっている。利用経験率が高かった10~20代男性は、もっとも高い「31.0」でした。一方、30~50代男性では「21.9」となった。
■1年後はどうなるか~近未来の流行予想~
次に、「1年後、自分のまわりでどのくらいの人が利用していると思うか」を想像して答えてもらった。グラフにある流行予想スコアは、100人中どのくらいの人が1年後に利用していそうかを算出した数値。
「オンライン学習」の流行予想スコアは全体で「40.0」で、およそ2~3人に1人が1年後に利用していそうというイメージ。現在の流行体感から比較すると、1年後には今の1.6倍浸透しているというイメージになる。
男女別にみると、女性のほうがやや高めのスコアとなっている。年代別では、男女ともに30~50代に比べて10~20代のスコアがやや高くなっている。
■自分は利用してみたいか?~今後の利用意向~
次に、今後の利用の意向について回答してもらったところ、利用意向がある人の割合(「ぜひ利用してみたいと思う」「機会があれば利用してみたいと思う」の合計)は全体で48%となった。
男女別では大きな差がみられないものの、女性のほうがやや高めの割合。年代別にみると、男女ともに現在利用率も高い10~20代では利用意向も高く、特に10~20代女性では6割弱だった。
一方、利用意向がない人の割合(「あまり利用してみたいと思わない」「まったく利用してみたいと思わない」の合計)は、全体で27%だった。
■「オンライン学習」は今より1.6倍ほど伸びる!?
ここまでの主な数値をまとめてみました。2022年5月16日時点での「オンライン学習」の認知率は89%、現在利用率は18%でした。
流行体感としては、全体で”およそ4人に1人が利用している”イメージを持っている。そして、今から1年後には、現在の1.6倍にあたる“およそ2~3人に1人くらいが利用していそう”というイメージを持っている。
男女年代別にみると、利用意向は、10~20代女性で他の層よりも高く、6割近くの利用意向がある。また、流行体感スコアは男女ともに30~50代に比べて10~20代のほうが高くなっていた。1年後の流行予想スコアでも、男女ともに30~50代に比べて10~20代がやや高めだった。
【調査について】
LINEユーザーを対象にしたスマートフォンWeb調査
調査対象:日本全国の18~59歳男女
実施時期:2022年5月16日~2022年5月18日
有効回収数:2108サンプル
※性別年代構成比を市場にあわせてウェイトバック
※表/グラフ中の数字は小数第一位または第二位を四捨五入しているため、合計しても100%にならなかったり、同じパーセンテージでも見え方が異なったりする場合があります