広島県呉市の新原芳明市長は、市立港町小の「円形校舎」について解体し建て替えると2月7日の記者会見で明らかにした。同校舎の建て替えに向けた費用を2022年度当初予算案に盛り込むという。当該の校舎は、中国地方で唯一現役で使われている「円形校舎」だが、築60年による耐震強度不足のため建て替えはやむを得ないとした。
広島県では、2017年の呉市立片山中学校に次ぐ「円形校舎」の解体。
「円形校舎」は、1950~60年代に大阪府・兵庫県・奈良県を中心に北海道から鹿児島県まで全国各地で建設されたが、増改築が困難でベビーブームによる生徒数の増加に適合しにくいなどの理由から60年代後半には新設されなくなった。以後、少子化や老朽化に伴い解体が進み、現役としては全国に約20カ所しか残っていない。