株式会社リクルート・一般社団法人 全国高等学校PTA連合会合同調査 第10回 高校生と保護者の進路に関する意識調査2021「ICT活用編」

 株式会社リクルート(東京・千代田区、北村 吉弘 代表取締役社長)と一般社団法人 全国高等学校PTA連合会(東京・千代田区、泉 満 会長)は、高校2年生とその保護者に対し、進路に関する考え方やコミュニケーションの実態を探る調査を実施し、集計結果を発表した。この調査は『リクルート進学総研』と「一般社団法人 全国高等学校PTA連合会」が2003年より隔年で実施しており、今回で第10回目を迎える。


■高校におけるICT活用への期待
・ICTの活用により期待できる効果は、「一人ひとりが自分に合った方法やスピードで学習できる」が高校生(45%)保護者(34%)で共にトップ。次いで高校生は 「学ぶことへの興味がわき、学習へのモチベーションが上がる(27%)」、保護者は「多様なリソース(情報や人)にアクセスできることで、学びが深まる(32%)」。
・今後のICTの活用意向は「授業」「宿題」「コミュニケーション」などに幅広い期待。一方で「まだ活用のイメージがついていない」という層も高校生、保護者共に24%存在

■現在の活用状況
・高校生の75%・保護者の56%が、自校で「活用している」と実感。
(参考:高校教師の回答は97% ※2021年2月実施「高校教育改革に関する調査2021」より)
・良かった点はオンラインで授業(高校生50%/保護者52%)や学校からの連絡(同38%/42%)、宿題などの自宅学習(同28%/27%)ができたこと。
・困った点は、高校生はデジタルネイティブらしく「特にない(24%)」がトップ。次いで、「学校や教員によってICTの活用度に差がある(23%)」「紙の教材のほうが勉強がしやすい(22%)」と続く。保護者のトップは「勉強しているのか、遊んでいるのかがわからない(31%)」。

■教育改革への期待と不安
・高校・大学の教育改革に対しては、高校生・保護者共に全ての項目で期待が不安を上回り、入学者選抜に対しては、5項目中3項目で不安が期待を上回る。
・自分の高校が教育改革への対応を行っていると感じているのは、高校生の25%、保護者の18%。
・具体的に変化を感じている取り組みのトップには、高校生は日々の授業の変化を(「先生が知識を教え込む授業から、生徒が主体的に考え、学び合う授業に変わる」54%、前回差+3pt)、保護者は探究学習を(「生徒が自らテーマを設定し、調べたり解決に向けて取り組む探究学習が重視される」65%、同+19pt)挙げている。
・前回調査からの比較では、高校生は「ICT技術を活用し、一人ひとりが最適な学習内容と進度で学べるようになる」の伸びがトップ(37%、同+26pt)となっており、関心の高さがうかがえる結果となった。


「高校生と保護者の進路に関する意識調査2021」リクルートキャリアガイダンス調べ
調査概要
■調査目的:高校生の保護者とその子どもにおけるコミュニケーションの実態と進路観の現状を把握する
■調査主管:株式会社リクルート、一般社団法人 全国高等学校PTA連合会
■調査対象:高校2年生とその保護者、一般社団法人 全国高等学校PTA連合会より依頼した9都道府県、各3校ずつ計26校の公立高校(北海道のみ2校)
■調査期間:2021年9月14日〜10月28日
■調査方法:学校を通した質問紙による自記式調査/またはWEB画面からの回答
(1)高校生 ホームルームにてアンケートを配布
(2)保護者 高校生から保護者へアンケートを手渡し
(3)紙調査票に回答、または記載のURLなどからWEB調査画面にアクセスして回答
(4)紙調査票またはWEBへの回答完了証を学級担任が取りまとめ、学校責任者が返送
■有効回収数:(1)高校生 1,815名 (2)保護者 1,529名

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