学研と電気通信大学 12月16日に包括的連携協力に関する協定を締結

 株式会社 学研ホールディングス(東京・品川、宮原 博昭 代表取締役社長)は、国立大学法人 電気通信大学(東京・調布、田野 俊一 学長)と、産学連携に係る包括協定を締結した。イノベイティブなDX人財育成をはじめとして緊密な協力関係を築き、相互の発展のため、持続可能な社会の実現に向けた共同研究によって、超高齢化に直面する社会の課題解決に向けた産学連携の取り組みをスタートする。

【包括協定の全体戦略】
 学研ホールディングスは電気通信大学と産学連携による包括協定を結び、イノベイティブなDX人財育成・人財交流を端緒として、人生100年時代を迎えた超高齢社会の各種課題を解決すべく共同研究を行い、相互の持続的発展を希求しながら、新たな価値創造=活力ある持続可能な地域社会のシステム構築に貢献していく。将来的には、学研ホールディングスが有する教育事業や医療福祉事業等の知見と、電気通信大学の先進的な研究知見・研究資産及び施設などの利活用により「新たな多世代交流のカタチ」を目指し、人財育成および共同研究を主として、効果的な取り組みを進めていく。

【包括協定のテーマ】

①人財育成……進化し続ける未来社会をデザインし先導できる次世代のイノベイティブなDX人財を育成

●指定校採用の導入
 データサイエンス・DX人財の継続的な確保のため、学研ホールディングスは電気通信大学の推薦枠(年2名程度)を設け、新卒採用を実施する。EdTech(教育×テック)、CareTech(医療福祉×テック)、AIなどの高度ITの利活用など、拡大・加速する学研グループのDXにおいて、優秀な電気通信大学の学生が活躍できる場を提供する。

●インターンシップの実施
 学研ホールディングスが実施しているインターンシップを電気通信大学生に展開する。学生が時期・頻度等を選択できるよう、夏季などの休業期間に集中的に実施する「単位認定型」及び通年で実施する「非単位認定型」の2種類のインターンシップについて、2022年夏からの開始を目指し検討を開始した。インターンシップにおいて、学研ホールディングスにおける企業現場のダイナミズムを体感することで、学生における学研ホールディングスが展開する事業への理解を深めるとともに、イノベーション創出に向けた高い学習意欲とキャリア観を養成する。

●寄附講義の開設
 進化し続ける未来社会をデザインし先導するイノベイティブなDX人財に必要となるデザイン思考の涵養を目指し、学研ホールディングスは寄附講義を開講する。寄附講義では、学研グループの持つ教育コンテンツの活用や、実際に展開する事業を題材として扱うケーススタディ等を通じ、情報理工系分野を専攻する電気通信大学生に実感をもってマーケティングの理論及び実践を学修する機会を提供するとともに、電気通信大学内での学研グループの知名度・理解度を高める。

【講義概要(予定)】
・2022年4月より電気通信大学情報理工学域(学部)にて開講
・講義名は「学研の実例に学ぶビジネスマーケティング論」。マーケティング4.0(※1)に至る最新のマーケティング論(概論・実論)と学研における実践とを融合させた実践的なカリキュラムを設計
・受講対象はマーケティングの初学者を想定し、学研ホールディングスで実際に展開する事業を実例として織り交ぜるなど、マーケティングの学びを通じてビジネスへの興味・関心を喚起する内容とする。デザイン思考の考え方、プロセスを学ぶ
・レポート課題を通して、文書作成力、調査力、仮説構築力を身につける

②共同研究……人生100年時代を迎えた超高齢社会の各種課題を解決

●教育・医療福祉分野等に係る共同研究の推進
 学研グループが有する教育事業や医療福祉事業等の知見と、電気通信大学の最先端の研究知見・研究資産により、教育・医療福祉分野をはじめとする社会の課題解決に向けた共同研究を推進する。

●共同研究第一弾のテーマは『「歩く」ことを検証し「転倒・骨折防止」策を構築』
 転倒・骨折した高齢者の半数近くが、その1年半後に死亡するというデータがある。高齢者の転倒・骨折を防止することは、本人や家族の負担を軽減することはもちろん、高齢者施設等における課題の解決にもつながる。そのため、共同研究第一弾のテーマを『「歩く」ことを検証し「転倒・骨折防止」策を構築』に設定。学研グループの高齢者施設で蓄積したビッグデータを、電気通信大学の歩行動作研究とAI等の最新技術で解析し、最適化された「理想の歩き方」を導き出すことで、転倒・骨折防止策を構築する。

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