岸田文雄首相は第2次政権発足後初の所信表明演説を2021年12月6日に行なった。はじめに、「国民の皆さんから頂いた信任を背に、新型コロナを克服し、新しい時代を切り拓くという極めて難しい課題に、同僚議員各位、そして、国民の皆さんと共に挑んでいきます。若者も、高齢者も、障害のある方も、男性も、女性も、全ての人が生きがいを感じられる、多様性が尊重される社会を目指します。」とのべ、コロナ克服・新時代開拓のための経済対策として、コロナ予備費を含めて十三兆円規模の財政資金を投入し、感染拡大に備えることとし、事業者に対しては、十七兆円規模となる手厚い支援を行う。新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」の拡大を踏まえ、ワクチンの3回目接種は前倒しを表明した。 新しい資本主義の下での成長は、日本を周回する海底ケーブル「デジタル田園都市スーパーハイウェイ」を3年程度で完成させると言明し、各地に設置する大規模データセンター、光ファイバー、5Gと組み合わせ、日本中、津々浦々、どこにいても、高速大容量のデジタルサービスを使えるようにすると約束した。