オーディオメーカーのオンキヨー 上場廃止

 経営再建中の老舗オーディオメーカー「オンキヨー」が8月1日、ジャスダック市場を上場廃止になった。2021年3月期まで2期連続の債務超過となり、廃止基準に抵触したためだ。今後は、家庭向けAV事業などの主力事業を売却して資金を得て、事業の立て直しを目指す。

 近年の音楽配信の普及に伴い、高価格のコンポなどが売れなくなって経営不振に陥った。海外ファンドに新株を買ってもらうなどして資本増強を図ったがうまくいかず、21年3月期は23億円の債務超過となっていた。

 経営再建に向けて会社は5月末に、売上高の4割を占める家庭向けAV事業を33億円余りで、シャープと、アメリカのオーディオ製造や販売を手がける企業VOXXの2社で作る合弁会社に売却することを決めている。

 事業売却で得た資金で債務超過は解消できる見込みだが、厳しい資金繰りは続く。今後はイヤホンや補聴器、他社の自動車やパソコン、テレビ向けの組み込みスピーカーの受託生産に注力する。

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