スプリックス、港区教育委員会と連携 CBTの導入を推進

 株式会社スプリックス(東京・豊島区、常石 博之 代表取締役社長)は、GIGAスクール構想により配備された、1人1台端末の積極活用を進める港区教育委員会と連携し、CBT(Computer Based Testing)の公教育への導入を推進する。

■CBT導入の背景と展望
 スプリックスと港区教育委員会は、2019年7月に、民間教育における最先端の技術や革新的な教育技法を公教育へ活用すべく、包括的な連携を発表した。以降、個別最適化学習プログラムを活用した授業や、タブレットを使用した基礎学習の実施等、様々な試行を繰り返してきた。
 GIGAスクール構想による1人1台端末をいち早く実現させた港区教育委員会は、各種学力調査が紙からタブレット等に置換される将来像を念頭に、CBTの実現可能性の検討を他の自治体に先行するかたちで進めている。
 複数領域においてCBTプロダクトを開発しているスプリックスは、港区の教育現場に対してスプリックスが有するプロダクトを導入することを港区教育委員会と合意した。教員や児童・生徒にプロダクトを活用しフィードバックを吸収することで、CBTをベースとした新しいテストシステムをともに創りあげていく。

 今後もスプリックスは、港区教育委員会を含む様々な公教育機関と連携し、従来の紙に替わる新たな手段となりうるタブレット・パソコンによるテストシステムを先進的に展開することで、学校教育における新しい学習のかたちを創造・提案していく。

■具体的な取り組み内容
 この度の港区教育委員会との連携では、3つのCBTプロダクトをセットとした「CBTパッケージ」の導入を推進する。それぞれのプロダクトの概要は次の通り。

(1) TOFAS(Test of Fundamental Academic Skills)
 計算、英単語、漢字・語いなど、基礎に特化した学力を評価するテストシステム。Webベースのテストシステムのため、教員による採点は不要となり、より速いフィードバックが可能となる。また、一人ひとりのテストの分析結果を可視化することで、子どもの基礎学力レベルの顕在化と改善に貢献することができる。さらにTOFASは、Webベースのテストシステムであるメリットを最大限に活かし、日本だけでなく世界複数国で実施しており、グローバルレベルでの基礎学力の比較も可能。
 2021年3月に実施した第1回検定では、港区教育委員会における12の小中学校で実施し、学校長や保護者から前向きな評価を得ています。

(2) プログラミング能力検定
 プログラミングの基礎となる知識を測るための試験。順次処理、条件分岐、繰り返し、変数など、プログラミングの概念の理解度を体系的に分析・評価することで、受検者のプログラミング能力を詳細に測り、それまでの学習成果を証明するとともに、その後の効果的な学習につなげることができる。
 2021年5月には、港区立御田小学校の5年生・6年生を対象に実施しており、プログラミング教育の成果を示す場を創出する。

(3) 単元別CBT
 小学校から中学校の主要教科に対応し、それぞれの単元ごとにテストを用意している。学習塾向け教材フォレスタの制作で培った教材開発ノウハウと、TOFASで構築したテストシステムのプラットフォームを融合させることで、5教科に準じた新たなCBTシステムを構築した。
 2021年度2学期に、港区立赤坂中学校にて試行する予定。

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