ナガセ 4月「共通テスト本番レベル模試」受験者の志望動向を分析

■続く理高文低、理系人気は工学系が牽引 医歯薬系:医学部人気高も看護系は減少傾向
「東進ハイスクール」「東進衛星予備校」を運営する株式会社ナガセは、4月に実施した「第2回4月 共通テスト本番レベル模試」の受験者の志望動向を分析し、過去3カ年のデータと比較した。全体として理系人気の高まりと文系の低下という近年の傾向は変わらず、特に工学系の人気がさらに高まった。医歯薬系では医学系・薬学系が増加する一方で、看護・保健・医療技術系は減少している。なお、本データはあくまで各年4月時点の志望動向と比較したものであり、実際のその年の大学入試における出願傾向とは、ずれがある。

1.文系の人気低迷は変わらず、人文系を除き前年より減

 文系の人気低迷が続き、特に、経済・経営・商学系は 18 年と比較すると 2.9 ポイント下落している。外国語系は、20年4月時点では 2.3%と前年を上回っていたが、実際の大学入試では長引くコロナ禍による国際交流の減少の懸念から志願者を減らしており、その影響が 2021年も続く形。例年、一定の志願者を確保する文・人文・人間系は数年前の水準を維持している。

2.続く理系人気 工学系、特にデータサイエンス分野が牽引

 理系全体でみると人気が継続している。理学系の占有率が減少しているが、より就職に有利と思われる工学系に流れているためと考えられる。工学系は 18年と比較して1.8 ポイント増加しているが、特にデータサイエンス分野の人気が影響している。農林・水産・獣医学系は、3月時点比較すると過去3年間 の下落から一転して復調傾向にある。

3.医学系・薬学系は人気上昇も看護系統は低下

 医歯薬系では、看護・保健・医療技術系を除き人気が高まっている状況だ。医学系は 2021年入試においても人気だったが、地方の成績上位層が、地元大の医学部を志望していることが一因と考えられる。薬学系の人気が上昇しているが、景気の悪化による資格志向に加えて、 新型コロナウイルスのワクチンへの関心の高まりも影響していると考えられる。

共通テスト本番レベル模試について

 東進が、2カ月に1度実施する、合格可能性と合格までにあと何点必要かを明らかにする連続模試だ。「大学入学共通テスト」と同じレベル・出題範囲・出題形式で実施する本番レベルのため、どの分野であと何点とれば志望校に合格できるのかを、具体的な点数で把握するとともに、連続受験により学力の伸びが明確にわかる。もちろん偏差値による志望校の合格可能性も行う。さらに、成績表は試験実施から中5日でスピード返却する。これにより、志望校合格までの具体的かつ的確な学習計画を素早く立てることができる。

 6月・11月は「全国統一高校生テスト」(無料招待)として実施する。

みんなが私塾界!