日銀 金融緩和策の維持を決定 コロナの影響を受けた企業への支援を継続

 日本銀行は4月27日の金融政策決定会合で、大規模な金融緩和策の現状維持を賛成多数で決めた。会合後に公表した経済・物価情勢の展望(展望リポート)で、2021年度の実質国内総生産(GDP)の成長率の見通しを上方修正した。

 短期金利をマイナス0・1%、長期金利を0%程度に操作するよう、国債を上限なく買い入れて、市場に潤沢な資金を供給する。新型コロナウイルスへの対応として、企業の資金繰り支援策などを継続する。

 一方、消費者物価(生鮮食品除く、コアCPI)上昇率の見通しは、21年度がプラス0・1%と前回のプラス0・5%から下方修正された。新たに携帯電話通信料の値下げなどの影響だ。22年度はプラス0・8%上昇と小幅な上方修正を見込む。

 実質国内総生産(GDP)の成長率の予想は21年度がプラス4・0%、22年度がプラス2・4%。今回初めて示した23年度がプラス1・3%となった。新型コロナウイルスの感染拡大もあり、黒田東彦総裁が任期満了を迎える23年4月までに物価目標の2%は、実現できないことになる。

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