カシオ計算機の『ClassPad.net』が、高校6教科対応の総合学習プラットフォームへ進化 GIGAスクール構想に対応する

 カシオ計算機株式会社が、2021年9月に『ClassPad.net』を大幅リニューアルする。同製品は、パソコンやタブレットを使って、数学の様々な計算問題を扱える数学学習ツールとして使われていたが、今回オンライン辞書とデジタルノート機能を備え、高校6教科対応の総合学習プラットフォームとして生まれ変わる。

 2月18日に開催されたオンライン発表会に登壇した同社執行役員 教育BU事業部長の太田伸司氏は「カシオの教育の知見から導き出したコンセプトは『生徒の机の上のデジタル化』です。電子辞書も関数電卓もツールもコンテンツも一つの授業で完結できる学習プラットフォームを提供します」と語った。

 このリニューアルの背景には、教育事業の環境変化が挙げられる。コロナ禍において、学校が休校し、教育のICT化が進んだ。また、GIGAスクール構想の前倒しで小中学校では、一人一台パソコン・タブレット端末の配布が推進されている。これらを受けて、同社は『ClassPad.net』を進化させた。

ClassPad.netは、デジタルノート機能とEX-wordモードで構成される

 『ClassPad.net』は、端末上に生徒自身のスタイルに合った書式でデジタルノートを作成することができ、テキスト入力だけでなく、手書きメモ、画像、webリンク、動画、数学計算シートなども簡単に配置できる。端末のカメラを使って撮った写真や動画も配置できるため、課外活動のレポートなどにも使える。

 また、デジタルノート機能とは別に単体で使える『EX-wordモード』は、辞書アプリとして同社の電子辞書『EX-word』と同じ操作感で使用ができる。デジタルノートと連動してノート内に項目を引用することも可能だ。

 スマートフォンにも対応しており、教室や自宅以外でも利用ができ、2021年は、辞書など高校6教科22コンテンツを搭載予定。収録コンテンツは今後も拡充していく。

 一方で、教員のための授業支援機能も搭載され、授業のデジタル化を推進。デジタルノートを介することで、答案を授業中に共有ができ、即時フィードバックができるなど教員と生徒がインタラクティブに学びを深められる。一対一の対応はもちろんのこと、グループ学習などにも活用でき、教員の授業設計の負担軽減も期待される。

 ClassPad.netは、ブラウザベースのサービスで、デバイスを選ばずに活用でき、自由度が高い。4月よりベータ版(一部機能のみ)の提供を開始し、9月よりVer1.0をリリース予定。それに先立ち、3月13日にオンライン説明会を実施する。

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