月刊私塾界2020年12月号(通巻476号)

巻頭言

 早や師走。

一年は早いものだ。特に今年は新型コロナウィルス禍に見舞われ、より一層早かったように感じる。

コロナ禍を奇貨として、SDGsやエシカルなる概念を自塾の運営や経営に導入しては如何だろうか。それらが組織内に定着し始めたら、地域にそれを発信していく。地域を巻き込むとともに、自塾のアピールにもなるはずだ。コロナ禍でそのように社会が変容しているからだ。

新型コロナウィルスに対するワクチンが開発されつつあるが、世の中への普及はまだまだ先だ。来春は、今年ほどの混乱はないであろうが、感染症は現在より悪化しているかも知れない。最悪を想定し、新年度生募集の準備をしていただきたい。

その募集で筆者が気にしていることがある。それは収入が減少している家庭が多いことだ。正規雇用であっても残業代や賞与が減っている。非正規に至っては、仕事そのものが消滅している場合もある。そしてコロナ禍が長期化しそうなため、なかなか減収の改善が見通せない。このことも募集に当たっては、前提条件としなければならない。難しい状況に拍車がかかる。

 いよいよ受験本番に突入。忙しい中、生徒指導に熱が入る。がっちりコロナ対策を施し、冬期行事に向かっていただきたい。

 今年は長い学校休校の影響から、冬期講習も変則を余儀なくされている。一人ひとりの生徒の学力向上に万全を期して欲しい。         

(如己 一)

目次

  • 6 CatchUp ドルトン東京学園 自主性を育む教育「ドルトンプラン」とは
  • 10 教育サービス業界 企業研究(97) 株式会社ギブ・スパイラル・ジャパン
  • 12 HOT TOPICS 私大の雄が唱えるこれからの大学入試
  • 16 挑む私学 東大寺学園中・高等学校 生徒の個性や自主性、しなやかな感性を育む懐の深さ
  • 19 目次・巻頭言
  • 20 NEWS ARCHIVES
  • 47 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
  • 48 【特集①】マネージメントに効くICT
  • 54 【特集①】株式公開企業塾 2021年2・3月期   第2四半期(2Q)決算を読む
  • 62 TOP LEADER Interview
  •    株式会社 京進  代表取締役会長 立木 貞昭 氏 〝一歩先〟を見通すことで世の中に貢献する
  • 75 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(322)
  • 76 疾風の如く(137)進学塾 湊─みなと─(京都府)代表 白数 大介 さん
  • 78 好機到来(68)八木塾(長野県) 代表 八木 俊貴 さん
  • 80 新米塾長のための「学習塾経営基礎講座」(91)
  • 82 白書界隈徘徊話(69) 西村克之
  • 84 自ら動き出すチームにする方法(75) 中谷彰宏
  • 86 塾の家計簿(43)
  • 88 新米塾長のための「部下とサシで行きたいごはん屋さん」(89)
  • 89 芸術見聞録(89)
  • 90 ぼくの幼児教育考(31)
  • 91 塾長の机
  • 92 為田裕行の「教育ICT行」(69)
  • 93 1981(21)
  • 95 Opinion from School(18)
  • 96 林明夫の「歩きながら考える」(184)
  • 98 塾ソムリエの講師研修指南 西村則康(名門指導会代表 塾ソムリエ)(33)
  • 100 私塾界インサイト(33)
  • 104 未之知也(90)
  • 106 咲かせよ桜(70) 小林哲夫
  • 110 論点2020(12) 「チームとしての学校」とは
  • 114 編集後記
  • 116 Book Review
  • 118 塾長のためのガジェット講座

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