巻頭言
人間の仕事の多くがAIやロボットに置き換わる、と言われるようになって久しい。しかし、少なくとも表面的にはあまり変化は見られない。それが新型コロナウィルス禍を契機に大きく進むかもしれない。
「働」の漢字の意味が変わる。人が「動く」のではなく、「考える」や「感じる」にというように。
働くことの意味が変われば、組織の在り方も根本的に変わらざるを得ない。個人が組織に合わせるのではなく、組織が個人に合わせる時代になっていく。
個人が組織の呪縛から解放されれば、「社員」という所属を意味する言葉はなくなり、複数の会社に参画する個人が増えていく。上司・部下の関係は希薄になり、あるプロジェクト達成のために個人が集うことが会社の定義となって、多くの会社が生まれては消えていくようになる(日経ビジネスオンライン松井道夫・松井証券顧問「規模を追う組織は古い」参照)。
学習塾業界でも次のような動きがある。隣の塾は競合相手ではなく、互いに協力し合う仲間だ、と。そして、生徒一人ひとりの目標達成に向け、スクラムを組む。
何とも素晴らしい進化ではないか。
ここに挙げた二つの変化・進化に、読者諸氏の組織では対応できているであろうか。新年度の企画、事業計画はできていると思われるが、一度立ち止まって考えてみて欲しい。 組織にとり大切なものは、そこで働く人々であり、その先に存在する顧客だからだ。
(如己 一)
目次
- 6 CatchUp 山王学院+スタディラボ 濃密な指導を実現する学習管理ツール「ミルクラス」
- 8 CatchUp 東進衛星予備校桜山校 模試を軸にした3カ月計画で成績が飛躍的に向上
- 10 CatchUp 学研グループ 学研が提示する新しいアダプティブラーニングの形
- 12 HOT TOPICS NEAが高校入試研究会を主催 教育改革+新型コロナ禍の入試を考える
- 16 挑む私学 京都学園中学高等学校 創立時から脈々と受け継がれるグローバル人材への想い
- 19 目次・巻頭言
- 20 NEWS ARCHIVES
- 44 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
- 45 【特集】新教材考 2020 秋
- 58 Special Report 私塾界リーダーズフォーラムONLINE
- 68 TOP LEADER Interview NSGグループ 代表 池田 祥護 氏 地方創生を掲げ、DXによる企業変革を加速。
- 80 教育サービス業界 企業研究(96) 株式会社マチマチ
- 83 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(321)
- 84 疾風の如く(137) みよし塾(大阪府) 代表 三好 知信 さん
- 86 好機到来(67) ESOH個伸塾(千葉県花見川区) 代表 原田 健司 さん
- 88 新米塾長のための「学習塾経営基礎講座」(90)
- 90 白書界隈徘徊話(68) 西村克之
- 92 自ら動き出すチームにする方法(74) 中谷彰宏
- 94 塾の家計簿(42)
- 96 新米塾長のための「部下とサシで行きたいごはん屋さん」(88)
- 97 芸術見聞録(88)
- 98 ぼくの幼児教育考(29)
- 99 塾長の机
- 100 為田裕行の「教育ICT行」(68)
- 101 1981(20)
- 103 Opinion from School(17)
- 104 林明夫の「歩きながら考える」(183)
- 106 新・授業改革を目指して(118) 石川幸夫
- 108 私塾界インサイト(31)
- 112 未之知也(89)
- 114 咲かせよ桜(67) 小林哲夫
- 118 論点2020(11) 子ども食堂急増の裏で
- 122 編集後記
- 124 Book Review
- 126 塾長のためのガジェット講座