茨城大学は、新型コロナウイルス感染症対策として、4月30日から前学期を開始し、8月12日の前学期終了までは原則としてすべての授業をオンラインの遠隔授業としている。
6月19日に第1クォーターの授業が終了したことに伴い、授業の受講者を対象とする定例の授業アンケートを実施した。今回は理解度や満足度といった通常の項目に加えて、遠隔授業についての自由記述も求めた。調査からは、対面授業が中心だった昨年度と比べて、理解度や満足度が向上しており、予習・復習の平均時間も1.2倍増加していることがわかった。一方で「早く大学へ行きたい」という学生の切実な声もあった。昨年度の同調査の結果との比較及び自由記述からは、以下のようなことがわかった。
• 遠隔授業において十分な学修ができたかについては、76.1%の学生が肯定的回答
• 授業の理解度、満足度の平均値はいずれも昨年度より向上した。
• 1回の授業についての予習・復習の平均時間は、昨年度より1.2倍増加した。
• 自由記述からは、「質問しやすくなった/しにくくなった」、「教員を近く感じた/遠く感じた」、「集中できてよかった/だらけてしまう」が両方の意見が見られ、遠隔授業に向いている学生と向かない学生に分かれている傾向が見て取れた。
• 遠隔授業には懸命に対応してきたが、自由記述からは「早く大学へ行きたい」という学生の切実な思いがうかがえた。
●調査概要
【2020年度第1クォーター授業アンケート】
■回答者:茨城大学の2020年度第1クォーターの授業を受講した全学部の学生
■本報告における調査対象科目数:164科目 (回答数6301)
■調査実施期間:2020年6月4日~6月26日
※2019年度との比較については、2019年度第1クォーターに実施した授業アンケートの結果(対象科目数:183科目(回答数6113))を比較対象としている。