巻頭言
この夏、次のような話を複数の学習塾からうかがった。
今春の学校休校期間中、学習塾が学習機会を提供し続け、児童生徒の学習ペースを導いてくれた。これにより地域の信頼を獲得し、この夏に生徒数が増えた、というものだ。社会的インフラに組み込まれた証と言い得る。
80年代学習塾は必要悪と世間から云われた。90年代には文部省(当時)が通塾に制限を加えるべく、各教育委員会に通達を発出した。それらに比較すると隔世の感がある。
業界にとり大変喜ばしいことだ。
しかし、浮かれてばかりはいられない。社会的インフラだからこその責任や義務が生ずる。一つは安定性である。いかなる事態においても教育を提供し続けなければならない。自己都合などで提供を中断するなど、もってのほかだ。
更にもう一つ。常に発展していかなければならない。社会の変化、進歩に対応する必要がある。例えば、新型コロナウィルス禍の状況において、タブレット端末を使用したり、オンライン授業を展開したところも多い。Afterコロナにおいても、元の状況に戻してはならない。むしろ新たなICT利用方法を考案し、使用を更に推し進めなければ駄目だ。
オンラインで家庭学習まできめ細かく指導してくれることを見た保護者は、もう過去の状況へ戻ることはできない。必ずやそれ以上のことがらを求めるようになる。 そのような社会の要望を満たすべく、読者諸氏に頑張っていただきたい。
(如己 一)
目次
- 16 CatchUp イージア オンライン授業など多様化する学習を一元管理する『anesta Pro』
- 18 CatchUp やる気スイッチグループ チャイルド・アイズに見る成功する幼児教室
- 20 HOT TOPICS 新型コロナウイルスが変えた英進館の授業の形
- 24 挑む私学 国本女子中学校・高等学校 日本とカナダ、2つの高校の卒業資格を得る学び
- 27 目次・巻頭言
- 28 NEWS ARCHIVES
- 54 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
- 55 【特集】変わりはじめたコミュニケーション
- 66 TOP LEADER Interview 株式会社 栄光 会長 山本 博之 氏
- 「高品質な授業」と「安全・安心」を両立する塾としての新しいビジネスモデルを構築
- 80 教育サービス業界 企業研究(93) 株式会社biima
- 83 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(318)
- 84 疾風の如く(134)
- ガリレオサイエンス教室(京都府)
- 代表 瀧口 幹浩 さん
- 86 好機到来(64)
- 小島進学セミナー(埼玉県)
- 代表 城 智也 さん
- 88 新米塾長のための「学習塾経営基礎講座」(87)
- 90 白書界隈徘徊話(65) 西村克之
- 92 自ら動き出すチームにする方法(71) 中谷彰宏
- 94 塾の家計簿(39)
- 96 新米塾長のための「部下とサシで行きたいごはん屋さん」(85)
- 97 芸術見聞録(85)
- 98 ぼくの幼児教育考(26)
- 99 塾長の机
- 100 為田裕行の「教育ICT行」(65)
- 101 1981(17)
- 102 Opinion from School(14)
- 104 林明夫の「歩きながら考える」(180)
- 106 塾ソムリエの講師研修指南 西村則康(名門指導会代表 塾ソムリエ)(31)
- 108 私塾界インサイト(28)
- 112 未之知也(86)
- 114 咲かせよ桜(64) 小林哲夫
- 118 論点2020(8) 今度は上手くいくか、少子化対策
- 122 編集後記
- 124 Book Review
- 126 塾長のためのガジェット講座
【お詫びと訂正】
月刊私塾界2020年8月号P.79、Studyplus for School様のページに誤りがありました。
誤:京大個別原町校
正:京大個別会原町校
読者の皆様、関係者の方々にご迷惑をおかけいたしました。再発防止に努め、より一層の努力をしてまいります。