今年1月からタブレットを活用した公営塾をプレ開講している岩手県一戸町は、3月27日から30日まで4日間、同町高善寺の公営塾でこの春から中学に進学する小学6年生を対象に中学準備講座を開催した。中学校の1学期に習うことになる数学と英語の学習を先取りし、中学移行期につまずく「中1ギャップ」の軽減に向けて学習面での支援を進め、新年度に向けて意識を高めるとともに、公営塾を活用するために企画した。
4日間の講座で講師を務めたのは、青森県八戸市の志学塾を経営する畑山篤塾長だ。畑山塾長は、小中学校の学習や生活の違いを子供たちに説明したほか、数学と英語の導入部分を解説し、志学塾で実践されている一斉個別方式の「OK!学習法」による自律学習に取り組んだ。
「OK!学習法」は、学習計画からテキストの答え合わせに至るまで、すべてを生徒に任せるのが特徴。それによって、生徒たちは能動的に自ら学ぶ姿勢が身につく。
29日の講座には19人が出席。子供たちは慣れない計算に苦戦しながらも、真剣な表情でワーク教材に向き合った。講座を終えた子供たちからは、「わからなかったことがわかるようになったので、明日はもっと先に進めたい」といった声や、「家に帰ってからも勉強したい」といった前向きな声が寄せられた。