東京女子学園中学校・高等学校は9月11日、学習塾を対象にした説明会を開催した。
「東京女子学園は生徒一人ひとりの個性を伸ばして、一人ひとりが主体的に学びに取り組めるそのような学校です」と、同校校長補佐の辰巳順子氏は語る。
同校が進める教育改革は、中学入学時から帰国生のような英語力の高い生徒のためのスーパーイングリッシュクラスを今年度から創設したほか、海外研修もフィリピン(セブ島)、アメリカ(シアトル)、オーストラリア(アデレード)の3つのコースを用意するなど英語教育に力を入れている。その英語教育について、説明会では実際に行われている英語の授業の一端を生徒たちが披露した。
中学1年生は、教科書をただ読むのではなく、例えば買い物の場面が出てくれば、擬似的な野菜や果物を用意し、英語を使いながら買い物をするといった頭だけではなく身体を使って学ぶ。
中学2年生は、会場を巻き込んでタブレット端末を使った英語による歴史クイズ、中学3年生は美術と英語が連携して「私の生い立ち」をテーマに制作するミニ・アルバムから英語でプレゼンテーションを行った。
同校の教育の方向性を示した思考コード『地球思考コード』についても言及があった。地球思考とは、グローバル化が進む現在、地球規模の広い視野で考え、生きる力を持つ女性を育むための同校の基盤だ。思考力の深まり具合を教師・生徒共に可視化するたのものである。
その主体となるのが21世紀型教育のアクティブ・ラーニング型授業(課題解決型の学習、ディスカッション、プレゼンテーションなど)。その学びを評価するためのルーブリック評価表(学習到達状況を評価するための評価基準)も用意している。
地球思考を育むために、ICTの活用も進んでいる。この6月から生徒全員にiPadを配布し、すでに全ての教科で利用されている。
進学に対しては、高校2、3年生を対象にした校内予備校を充実させ、オリジナルテキストを用いて、同校の担任、教科の教員と連携して生徒の指導にあたっている。校内予備校は今年(2017年現在)で9年目になるそうだ。
そして、学校生活の先についてのキャリア教育も中学1年生から学んでいる。独自のキャリアブックやキャリアカウンセラーが生徒、保護者の相談に乗っている。
實吉幹夫校長は、「東京女子学園は、少しずつ進化しながら子供たちの未来を一緒に考えていく学校として在り続けなければいけないと思っています」と今後に向けた思いを述べた。