小論文や作文の採点が約10秒で可能に インテリジェンスマイニング®が採点時間を大幅に短縮

合資会社創慧研究所(東京・新宿区、長谷川博彰代表)が提供する「小論文高速自動採点クラウドサービス」の採点スピードが飛躍的に速くなった。同サービスは、小論文や作文などの採点を自動化する文章添削サービス。これまで原稿用紙5枚分の文章(2000文字)に約1分を要した採点時間が、わずか10秒ほどで完了する。
 同サービスのベースにあるのは、同社が開発した「インテリジェンスマイニング®(IM)」という概念だ。IMは、文章力だけでなく、文章から「思考力」を診断し、数値化する論理的な文章の診断手法。IMを用いることで、これまで曖昧だった文章の採点根拠を明確化し、答案者への説明責任を担保できるという。
 長谷川博彰代表はIMについて、「文章に隠された書き手の指紋のような特徴が診断できます」と述べる。長谷川氏は静岡大学情報基盤センター客員教授も務めており、同センターの長谷川孝博准教授とともに、IMを用いた学生の「文章vs思考力」検証を進め、研究結果のデータも数多く蓄積しながら、IMの信頼性を学術的にも高めている。
「小論文高速自動採点クラウドサービス」は、このIMを用いることで、「センテンス(一文)の長さ」「名詞、動詞、助詞・助動詞、接続詞、副詞など全品詞の使用率」「特有の言葉遣い」「末尾の統一感」など計10項目について自動的に採点する。さらに、文章をよりよくするための指摘や改善策、解説も自動的に出力される。
 北海道札幌市(北大前)の「作文教室 ゆう」では、このサービスを文章添削の通信講座に利用して採点の効率化に成功。同教室の藤本研一代表は、「小論文の採点は時間がかかります。また主観的なものになりがちですが、そこに自分とは違う角度で採点ができ、大いに役立っています。利用者の中には、機械を使って文章を見られることに抵抗があると言う方もいました。しかし、『実際に試してみると予想以上に良かった』と高い評価をいただいています」とIMの活用事例について話す。
 また、2020年度に向けて進められている高大接続改革に伴う大学入学者選抜の方法は、現行のセンター試験から「大学入学共通テスト」に変更されることが決まっており、共通テストには記述式の問題が採用されることになった。それに伴い、採点・指導の効率化、コスト削減、説明責任が求められることが避けられなくなることから、「小論文高速自動採点クラウドサービスは、教育改革の助けとなる心強いツールとなるでしょう」と長谷川博彰代表は、IMの今後の可能性を語る。

インテリジェンスマイニング®のユーザーの声は、QRコードから動画で見ることができる。

問い合わせ先:hasegawa@i-mining.com

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