中学入試 目立った出題は「選挙」や「世界遺産」など 朝日小学生新聞調査

朝日小学生新聞編集部が全国の国立・私立中学50校あまりの入試問題をチェックし、出題の内容を調べた。特に時事問題は多くの学校が出題する。

■選挙権年齢引き下げで出題増 「核」に関連する問題も幅広く出題
 出題されたテーマでめだったのが「選挙」。2016年の夏に実施された参議院議員選挙(参院選)が、投票できる年齢が「満20歳以上」から「満18歳以上」に引き下げられて初めての国政選挙だったことから、多くの学校で選挙権年齢の「18歳」を出題した。また、大阪・四天王寺中では参院選の結果について正しい答えを選択させ、東京・桜蔭中では国政選挙だけではなく地方議会の議員を選ぶときの選挙権年齢として「18歳」を選ばせた。選挙権をあたえられる資格(条件)についての問題もよく出題された。
 「核」に関連する出題もめだち、東京・学習院女子中等科ではアメリカのオバマ大統領(当時)による被爆地の訪問を切り口に「非核三原則」についての記述問題、原爆ドームが「負の遺産」といわれる理由についても答えさせた。

■世界遺産や英国のEU離脱 理科は「ニホニウム」や「オートファジー」など
 「ル・コルビュジエの建築作品―近代建築運動への顕著な貢献」がユネスコの世界文化遺産に登録されたというニュースもめだった。神奈川・慶応普通部では日本にある登録作品の名前や、2つの都道府県にまたがる世界遺産を東から順に並べさせるという出題。東京・開成中では、作品がある7か国のうち4か国について説明した文章と世界地図を示し、説明にあてはまる国名と位置を答えさせた。
 「イギリスがEUから離脱へ」というニュースも取り上げられた。千葉・渋谷教育学園幕張中では、この出来事の説明について正誤を判断させた。
 理科では理化学研究所がみつけた元素「ニホニウム」について、千葉・東邦大学付属東邦中や東京・麻布中が名称などを出題。また、ノーベル医学生理学賞を受賞した大隅良典さんのオートファジーのしくみも東京・学習院中等科などが取り上げ、どのような研究内容か選ばせる問題がありました。

さらに詳しくは、2017年2月12日の朝日小学生新聞に掲載されている。
朝日学生新聞社のウェブサイトは www.asagaku.com

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