〝集中力〟を可視化する 学習コンテンツの効果測定、最適化への活用も

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集中力を高めるためにジャンプをする生徒たち

やる気スイッチグループホールディングスは、アイウェアブランド・JINSを展開するジェイアイエヌとともに、エフティ資生堂が発足した『中学生の集中力を検証する共同研究プロジェクト』に参画した。予防医学研究者の石川善樹氏の監修のもと、エフティ資生堂のボディケアブランド・シーブリーズを使った『爽快!集中ステップ』による検証実験を行った。その実験結果の発表をかね、『集中力の権威が教える親向け〝子どもの集中力向上〟講座(エフティ資生堂主催)』が11月8日、JINS MEME Flagship Store 原宿(東京都渋谷区)にて開催された。

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『爽快!集中ステップ』を実施した場合は集中力が126%高まった

はじめに、集中力を測定する機器について、JINS MEME(ジンズ・ミーム)の事業開発担当である井上一鷹氏より説明があった。JINS MEMEは、眼の動きを捉える3点式眼電位センサーと、体の動きを捉える6軸センサーを搭載したメガネ型ウェアラブルデバイス。まばたきの頻度や強度、姿勢の安定性などから頭と心と体の状態を計測し、専用アプリ・JINS MEME OFFICEを使って自身の集中度をスコアで可視化するという。
「JINS MEMEは、まさに脳の万歩計。例えば、まばたきの頻度で集中の深さがわかり、まばたきの強度の安定性で集中の持続力がわかります。カレンダーを同期すれば、どんな勉強をしたときに集中できたか、できなかったかを振り返ることもできます」と井上氏は語った。
実験方法は、やる気スイッチグループ・スクールIEに通う中学1年生~3年生の男女112人を対象に、パターンブロックを使って実施。パターンブロックとは9個の木片を組み合わせ、1回10分間に15種類の指定の形をつくるというもの。これを56人ずつの2グループに分けて計2回、一つ目のグループ(A)には1回目と2回目の作業時間の合間にシーブリーズを使った『爽快!集中ステップ』を行い、もう一つのグループ(B)にはこれを行う代わりに5分間のインターバルを取って集中力の違いを検証した。
その結果、集中時間は、(B)グループでは1回目と2回目の差がなかったのに対し、(A)グループでは2回目の作業の平均集中時間が4.6分から5.9分へと126%に上昇した。また、集中度を数値化したポイント値は、(A)グループでは平均4・1ポイント上昇していたのに対し、(B)グループでは平均1.6ポイント低下した。つまり、『爽快!集中ステップ』が、作業における集中時間を延ばし、集中力に好影響を与える結果となった。

予防医学研究者の石川善樹氏

予防医学研究者の石川善樹氏

では、『爽快!集中ステップ』とは何か。①目標行動をイメージする。②その場で5回ジャンプする。③シーブリーズを首元Vゾーンに塗布する。この3ステップのことだ。実はこれ、世界のトップアスリートが実践しているメンタルトレーニングの理論をもとに、勉学時向けに開発された集中力を発揮するためのメソッドだと石川氏はいう。
「集中状態に入りやすくするには、脳に強いストレスを与えてから一気にリラックスするのがポイントです。まず、〝5分間で何問目まで解くか〟といった段取りをイメージし、ジャンプするという激しい運動を行うことによって強いストレスを与え、その後、シーブリーズの香りでリフレッシュすることで一気にリラックスすることです」と石川氏。そして、イチロー選手の例を紹介した。イチロー選手はバッターボックスに立つときに、スイングのイメージをし、遠くを見る。人は遠くを見ると緊張し、近くを見るとリラックスする傾向があるので、遠くを見ることで強いストレスをかけ、その後、左手に付けたグレープフルーツの香りをかいでリラックスをして集中モードに入っているのだそうだ。「受験シーズン本番。限られた時間の中で少しでも学習効率を上げるための秘策として、こうしたルーティンをぜひ試してほしい」と石川氏は締めくくった。

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やる気スイッチグループ能力開発課の佐藤広康氏

さらに、やる気スイッチグループ能力開発課の佐藤広康氏から『受験を控えた子どものモチベーションを維持するためのコミュニケーション術』と題し、モチベーションをどのようにつくり、それを維持するために、どのようにやる気スイッチを入れていくかについて講演があり、保護者の関心を誘った。

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