石原伸晃経済財政・再生相は8月2日の閣議に2016年度の年次経済財政報告(経済財政白書)を提出した。景気は個人消費や設備投資が力強さを欠き、最近の円高などで「デフレ脱却に向けた改善の動きが鈍化している」との認識を示した。物価の持続的な上昇に向け、日本経済全体の需給バランスを示す国内総生産(GDP)ギャップのマイナス幅の着実な縮小が重要と指摘した。
白書の副題は「リスクを越えて好循環の確立へ」。政府は2日午後に経済対策を閣議決定し、経済の好循環を確実にするため、デフレ圧力を生む需給ギャップの解消を急ぐ。白書は経済対策の理論的な根拠と位置づける。