中高生がリアルな商品開発に挑む「MONO-COTO INNOVATION 2015」の決勝大会が、3月27日、都内で開催された。
スポンサー企業はリクルートマーケティングパートナーズ、イブキ、富士通デザインの3社。リクルートは「中高生がほしくなるモノ・コト」、イブキは「中高生に楽しい時間を作り出すモノ」、富士通は「スマートフォンの再定義」という課題を出題。参加者はそれらを解決するアイデアを考案し、勝敗を競った。
昨年10月にスタートした同コンテストに参加したのは、54の中学・高校からエントリーした120名。学校の枠を超えて33チームが結成され、今回の決勝大会には、昨年12月の予選を勝ち抜いた12チームが進出した。最優秀チームにはシリコンバレーツアーがプレゼントされることもあり、どのチームにも熱がこもっていた。
リクルートの課題に取り組んだのは『Goぽ』『ほにゃー’S』『Glasses』の3チーム。それぞれ「ストレス発散のための3D飴」「初学者向け動画型学習プラットフォーム」「転がして運べる椅子と机のセット」を企画していた。
イブキの課題に取り組んだのは『玉口SHOY』『Mugen』『Plum』『Potechi』の4チーム。それぞれ「音が鳴るおもちゃ」「受験生用リュック」「ピーラー、ピーラーカバー、アプリ連動型まな板」「メモが取れる腕時計」を考案していた。
富士通の課題に取り組んだのは『Columbus’Eggs』『NEW DAYS』『UnDecided』『ランダムズ』『FujiFive』の5チーム。それぞれ「忘れ物をなくす新型スマホ」「プリンター付属の自撮り用スマホ」「思い出を簡単に撮れるスマホ」「ママ用スマホ」「動画編集機能付きスマホ」を提案していた。
各チームのプレゼンのあと、結果発表がおこなわれた。まずは各企業の1位が発表され、リクルートの課題では『Glasses』、イブキは『Plum』、富士通は『UnDecided』が選出。
そして会場が緊張に包まれるなか、遂に最優秀チームが発表された。今回、見事に最優秀賞の栄冠を手にしたのは、「ピーラー、ピーラーカバー、アプリ連動型まな板」を企画した『Plum』だった。メンバーは一様に驚いた様子で、よろこびをかみしめていた。
各企業の審査員からは「ニーズにフィットしたアイデア。細部まで愚直に確かめながら具現化していた」といった講評があり、『Plum』のメンバーは「辞めたいと思ったこともあったが続けてよかった」「恩返しのために優勝したいと思っていたが、それができてよかった」などの感想を述べた。
最後に、同コンテストを主催するキュリオスクールの西山恵太代表が「創造力は学校では評価されにくいが、社会では必要な力なのでこうした場を作りたかった。来年度は京都、山形でも開催する予定なのでぜひチャレンジしてもらいたい」と挨拶。会場の興奮が冷めやらぬうちに、大会は幕を閉じた。