私立各校が自校の魅力をPR

当日は約4000名の来場者が会場に訪れた

当日は約4000名の来場者が会場に訪れた

女子学生服限定のバーチャル試着体験コーナー

女子学生服限定のバーチャル試着体験コーナー

合同ディスカッションに登壇した四谷大塚入試センターの岩崎隆義センター長(左)と森上教育研究所の森上展安代表

合同ディスカッションに登壇した四谷大塚入試センターの岩崎隆義センター長(左)と森上教育研究所の森上展安代表

第36回 私立中高進学相談会 NPO塾全協主催で
NPO法人 学習塾全国連合協議会(NPO塾全協)が主催する私立中高進学相談会(東京会場)が9月6日、東京・新宿区の新宿NSビルで開催された。第36回の今年は、私立中学・高校132校、高等専修学校3校、大学・短大資料参加校8校が参加。会場には、夏休みを終えた小中学生とその保護者約4000名(主催者発表)が、自分たちの進路を決めるべく、気になる学校のブースで足を止め、熱心に説明を聞く姿で溢れていた。
また、相談だけでなく、大型ディスプレイを使い、実際に服を着なくても仮想的に試着した姿を見ることができるサービスも用意されていた。女子限定ではあったが、ユニークな試みであった。
特別セミナー「来年度入試はこうなる」も開催され、入試の最新情報を中学入試・高校入試の専門家たちによってレクチャーされた。そのうちのひとつ、「2016年 中学入試の注目点」と題した森上教育研究所と四谷大塚入試情報センター合同ディスカッションでは、来年の受験の動向や試験の傾向が話し合われた。
今年の中学入試では、偏差値を基準にした学校選びではなく、自分が本当に行きたいと思える学校を受験する傾向が強かったそうだ。来年もその傾向は、継続するだろうという意見があった。
また最近では、附属校の人気が伸び悩んでいたが、回復傾向にあるとも。とくに、附属大学への進学だけでなく、東京大学など他大学への合格実績が多い学校は人気が出ているそうだ。
中高一貫校のメリットとして、高校入試を受験しない分、教科を先取りして学習できるため、留学など教科以外の学習機会を利用できる。そのため、留学プログラムなど英語に対する学校の取り組みにも注目してほしいとのアドバイスもあった。
そして今年の中学1年生からは、入試改革などにより、新しい形での大学入試に変わることが予想されている。そのことを念頭に置いた学校選びをするべきだとの意見も。その影響から、当日発表が増加している傾向にある中学入試も、今後は適性試験なども含め、記述式が増え、時間をかけて合否判定が行われることもありうるとの意見もあった。
しかしその反面、インターネットによる試験当日に合否判定が行う学校は多いため、受験機会は多様であり、スケジューリングの重要性も説かれた。
少子化の影響から参加者の数は、減少傾向にあるそうだ。今後ますますその傾向は強まるだろう。真の意味での魅力ある学校づくりが求められ、それをいかにしてアピールするか。学校の底力が問われている。
今後10月中旬にかけて、民間教育の業界団体が主催する進学相談会が、東京、名古屋、大阪など各地で開催される。詳しくは『月刊私塾界』の〈業界カレンダー(ウェブサイトは〈塾暦〉)〉を参照下さい。

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