愛知県を中心に中学受験塾の「日能研」を展開する株式会社日能研東海は7月12日、「変わる大学入試」をテーマに、小学生の保護者約300名を対象に、朝日新聞名古屋本社の朝日ホールで説明会を実施した。
第一部では、学校法人河合塾 教育研究部の谷口哲也部長を講師に招いて、「大学入試改革」「今後求められる『進学力』とは何か?」について、講演をおこなった。講演では、画一的な一斉試験で知識の再生を問う評価から、多面的・総合的な評価に変わることについて、どのような背景があるのかといったことや、社会の変化に合わせた大学入学者選抜をはじめとする高校教育の一体改革について具体的に説明した。また、子供が主体的に学習し、やる気を伸ばす保護者の心構えについて事例とともに紹介。
第二部は、名古屋中学校の森田祐二教頭先生と滝中学校の中島政彦校長先生から、私立の中高一貫校が今後の大学入試改革に向けてどのような取り組みをしているのか、何を目指して子供たちに教育をしているか発表した。実際に名古屋中学校では、教科横断型の協働学習(アクティブラーニング)に日常的に取り組んでいるといい、ICTを活用しながら多面的評価に向けて生徒の学習活動履歴を蓄積しポートフォリオを作成しているという。
また、滝中学校では、学校5日制を機にはじまったという土曜講座において、リベラルアーツや実用英語能力検定(英検)で準2級を目指す対策講座や、東京大学や名古屋大学レベルの数学講座をおこなっていることなどを紹介。2020年に向けて大きく転換する教育現場の取り組みに、参加した保護者からは「子育てにおいて意識して働きかけるポイントがよくわかった」や「まだまだ先のことですが、今から参考になる心構え等がよくわかった」といった声が寄せられた。