月刊私塾界2026年6月号(通巻542号)...

巻頭言 「自分にはできる」という自信は原動力となる。これは多くのビジネスパーソンが直感的に理解しているだろう。ただし、組織を動かすには、個々人が持つ自信あるいは信念とは別に、もう一つの力が求められる。「このチームならできる」という集合的な信念、すなわち「集団的効力感」である。 複数の...

月刊私塾界2026年5月号(通巻541号)...

巻頭言  ストレスマネジメント。 貴社は取り組んでいるだろうか。 厚生労働省の「令和5年 労働安全衛生調査(実態調査)」によると、仕事や職業生活に強い不安やストレスを感じている労働者は約8割いるという。いうなれば、働く人は「ストレスを抱えているのが当たり前」という状況だ。もちろん、こ...

私塾界リーダーズフォーラム 2026 S/S...

 6月2日(火)に御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンターにて、「私塾界リーダーズフォーラム2026 Spring / Summer Team It」を開催いたします。 季節講習や新年度の募集を時代のニーズに合わせたスタイルにするための方法を、皆さまとともに考えてまいります。 今回のフォー...

月刊私塾界2026年4月号(通巻540号)...

巻頭言  読者諸氏は生徒の進路指導に際し、高等専門学校(高専)を念頭に置いたことがあるだろうか。 高専は高度経済成長期の1962年に産業界の要請を受け、実践的な技術者養成を目的に創設された。実際に手を動かす中で技術を身に付ける場とした。 従来、高専生の就職先といえば、地元の製造業やイ...

月刊私塾界最新号

月刊私塾界2026年6月号(通巻542号)

巻頭言 「自分にはできる」という自信は原動力となる。これは多くのビジネスパーソンが直感的に理解しているだろう。ただし、組織を動かすには、個々人が持つ自信あるいは信念とは別に、もう一つの力が求められる。「このチームならできる」という集合的な信念、すなわち「集団的効力...

塾ニュース|塾・企業

スクールAI、対話だけで教育アプリを作成できる新機能を公開 生成AIが設計から開発まで支援

 教育向け生成AIプラットフォーム「スクールAI」を展開する株式会社みんがく(東京都千代田区)は6月4日、AIとの対話を通じて教育用アプリを作成できる新機能「対話型アプリ開発スタジオ」を公開した。近...

塾ニュース|教育ICT

AI活用で教員負担を軽減 「天神X」にコメント作成支援機能

子どもと向き合う時間の創出へ、タオが新機能を追加 株式会社タオ(滋賀県草津市)は5月29日、学習塾や放課後等デイサービス、フリースクール向けICT教材「天神X」の先生用管理アプリに、生成AIを活用したコメント作成支援機能を追加したと発表した。生徒の学習データをもとにAIが...

塾ニュース|地域教育

貝塚市教委と企業が連携 給水機設置で熱中症対策と環境教育を推進

 大阪府貝塚市教育委員会は、浄水型ウォーターサーバー事業を手掛けるウォータースタンド株式会社と、「熱中症予防及びプラスチックごみ削減の推進に関する協定」を締結した。協定締結日は5月26日。  協定では、市立小学校および義務教育学校にマイボトル用給水機を設置し、児童生徒の適...

塾ニュース|受験

鹿児島伝統の高校受験「不合格内示」が今春廃止へ 全国で進む合格発表のデジタル化、残る未実施は2県のみ

 鹿児島県の公立高校入試で長年独自に行われてきた慣習「不合格内示」が、今春(2026年3月)をもって廃止された。合格発表日に掲示板の前で不合格の生徒が失意を味わうのを防ぐため、事前に中学校を通じて結果を電話連絡する仕組みだったが、全県でホームページ(HP)による合否公表が始まっ...

横須賀のバイリンガル校、初等部説明会を開催 米軍基地隣接の多文化環境を紹介

 神奈川県横須賀市の「横須賀バイリンガルスクール」(YBS)は、5歳から11歳の子どもを持つ家庭を対象とした初等部の学校説明会「YBS Elementary OPEN HOUSE 2026」を6月から7月にかけて計3回開催する。少人数制による日英バイリンガル教育や、多文化共生の学習環境について詳しく紹介する場となる。
 2013年に設立された同校は、0歳から15歳までの児童・生徒に教育を提供しており、2022年にはケンブリッジ国際認定校となった。米軍基地を擁する地域の特性を活かし、日本人と米国人の子どもが日常的に共に学ぶ環境を整えている。また、2026年2月からは、100年の歴史を持つ神奈川歯科大学との提携を開始し、教育環境のさらなる拡充を図っている。
 今回の説明会は、6月14日、6月26日、7月17日の日程で実施される。各回約90分のセッションでは、世界水準のカリキュラムや、海外の名門ボーディングスクールへの進学実績、地域資源を活用した探究学習の内容などが説明される。会場での対面形式のほか、来校が困難な家庭向けにオンラインでの個別対応も行われる。
 同校を運営するLaLaLandグループは、横浜・横須賀エリアで保育や療育事業も展開している。多様な背景を持つ子どもたちが未来を切り拓く力を育むことを理念としており、今回の説明会を通じて、独自の教育方針やコミュニティの様子を直接伝えるとしている。
■開催概要:YBS Elementary OPEN HOUSE 2026
対象:キンダーガーテン〜小学5年生の子どもを持つご家庭
会場:横須賀バイリンガルスクール エレメンタリーキャンパス(米海軍横須賀基地 Womble Gate(ウォンブルゲート)より徒歩5分)
対面セッション:
 2026年6月14日(日)15:30〜17:00
 2026年6月26日(金)15:30〜17:00
 2026年7月17日(金)15:30〜17:00
内容:ビジョン・カリキュラム説明 / 校内・授業見学ツアー(対面のみ) / リーダーシップチームとのQ&A
申込方法:申込URL(https://ybs-school.notion.site/3438dcfed1ca80d79bc1da84de1c3a66)より必要情報をご記入ください
詳細:YBS Elementary OPEN HOUSE 2026 特設サイト
https://app.notion.com/p/ybs-school/YBS-Elementary-Open-House-2026-3648dcfed1ca8040a8b9e5051b0d0926?assetsVersion=23.13.20260528.2201
オンラインセッション:来校が難しい家庭向けに、リクエストベースで個別対応している。

「鉄印帳」×「桃太郎電鉄」コラボ第2弾 地方鉄道巡る“リアル桃鉄”企画がスタート

 第三セクター鉄道等協議会と読売旅行、日本旅行、旅行読売出版社は、人気ゲーム『桃太郎電鉄2 ~あなたの町も きっとある~』とのコラボレーション企画第2弾として、「桃鉄印」の販売を6月13日から開始する。

 「鉄印帳」は、地方鉄道の利用促進や沿線地域の活性化を目的に2020年から展開されている“鉄道版御朱印帳”で、全国の第三セクター鉄道を巡りながら各社の鉄印を集める仕組みだ。今回のコラボでは、加盟する41の鉄道会社ごとに、『桃太郎電鉄』に登場する桃太郎や貧乏神、歴史ヒーロー、名産怪獣などをデザインした「桃鉄印」46種類を販売する。

 同企画は2023年に実施された第1弾に続くもので、地方鉄道を応援してきた『桃太郎電鉄』シリーズの原作者である さくまあきら 氏の思いと、地方鉄道の利用促進を目指す鉄印帳事業の理念が一致したことから実現した。参加者は全国の鉄道会社を実際に訪問しながら鉄印を収集することで、ゲームさながらの“リアル桃鉄”を楽しめる。

 また、企画を記念して新潟県の えちごトキめき鉄道 では、桃太郎電鉄仕様のヘッドマークや行先表示を装着した特別列車「TOKIトレイン」を期間限定で運行する。車内には全41社の桃鉄印を紹介するポスターを掲出し、記念乗車証明書も配布する予定だ。

 近年、『桃太郎電鉄』シリーズは学校向け教材「桃太郎電鉄 教育版Lite」としても活用が広がっており、地理や地域産業への理解を深める教材として注目されている。今回の企画も、地方鉄道や地域文化への関心を高める機会として期待される。

 鉄印帳は2026年2月時点で累計発行部数7万8000冊、鉄印販売数約89万枚を記録しており、地方創生や観光振興の取り組みとしても存在感を高めている。

スクールAI、対話だけで教育アプリを作成できる新機能を公開 生成AIが設計から開発まで支援

 教育向け生成AIプラットフォーム「スクールAI」を展開する株式会社みんがく(東京都千代田区)は6月4日、AIとの対話を通じて教育用アプリを作成できる新機能「対話型アプリ開発スタジオ」を公開した。近年注目を集める「バイブコーディング(Vibe Coding)」の考え方を教育現場向けに応用したもので、教員が実現したい学びの内容をAIに伝えるだけで、授業や校務に活用できるアプリを構築できる。

 従来のアプリ作成機能を大幅に刷新したもので、専門的なプログラミング知識やプロンプト設計のノウハウがなくても利用できる点が特徴だ。AIが学習目的や対象学年に応じた設計案を提示し、必要な設定や機能構成の検討を支援する。

 例えば、探究学習向けのアプリを作りたい場合、AIは「問いづくり支援型」「リサーチ伴走型」「発表・振り返り支援型」など複数の設計案を提示。教員は提案を選択したり追加要望を伝えたりしながら、アプリの方向性を具体化できる。

 また、アプリ作成時には、AIが指導方針やタイトル、説明文、利用ガイド、生徒向け入力フォームなどの設計要素も提案する。英語の音読評価や自由発話評価などに対応した発音評価型アプリの作成も可能だという。

 完成したアプリは公開前にプレビュー機能で確認できる。教員は生徒が利用する画面や学習の流れを事前に検証しながら、出題方針や説明内容を調整できる。

 運用面では、学校現場での利用を前提に設計されている。生徒の対話ログを管理画面で確認できるほか、Microsoft Azureを基盤とした環境を採用。AIモデルの学習に利用されない設定や学校・クラス単位でのアカウント管理機能を備え、文部科学省の生成AIガイドラインにも配慮したという。

 近年、教育現場では生成AI活用への関心が高まる一方、教員が自ら学習支援ツールを開発するには専門知識が必要だった。今回の新機能は、AIを「開発パートナー」として活用することで、そのハードルを下げる狙いがある。

 みんがくの代表取締役である佐藤雄太氏は、「先生方それぞれが持つ学びのアイデアを、AIとの対話を通じて具体的なアプリとして形にできる環境を提供したい」とコメント。今後は学年やクラス、授業ごとの運用設定についても、AIとの対話で管理できる機能の拡充を進める方針だ。

 教育現場における生成AI活用は、教材作成や校務支援から個別最適な学習支援へと広がりつつある。今回の機能は、教員自身が学習アプリの開発者となる新たな活用モデルとして注目を集めそうだ。

貝塚市教委と企業が連携 給水機設置で熱中症対策と環境教育を推進

 大阪府貝塚市教育委員会は、浄水型ウォーターサーバー事業を手掛けるウォータースタンド株式会社と、「熱中症予防及びプラスチックごみ削減の推進に関する協定」を締結した。協定締結日は5月26日。

 協定では、市立小学校および義務教育学校にマイボトル用給水機を設置し、児童生徒の適切な水分補給を促進する。近年の猛暑を背景に、学校現場での熱中症対策を強化するとともに、マイボトル利用の普及を通じて使い捨てプラスチックごみの削減にも取り組む。

 また、給水機の活用に加え、環境問題や地球温暖化について学ぶ機会の創出も進める。児童生徒が身近な行動と環境との関わりを考え、持続可能な社会づくりへの理解を深めることを目指す。

 貝塚市教育委員会の和中克仁教育長は、「安全な水分補給環境の整備だけでなく、環境問題への理解を深める学習機会にもつながる意義深い取り組み」と期待を寄せた。

 一方、ウォータースタンドは全国の自治体や教育委員会と連携し、「ボトルフリープロジェクト」を展開している。マイボトル利用を推進し、使い捨てプラスチックボトルの削減とCO2排出抑制を図る取り組みで、同社は「持続可能な社会の実現と子どもたちの健やかな成長に貢献したい」としている。

 教育現場では熱中症対策と環境教育を同時に進める取り組みへの関心が高まっており、今回の協定も学校を拠点としたSDGs推進の一例として注目されそうだ。

学究社、社長交代を内定 43歳の齊藤浩太氏が新社長に就任へ

 株式会社学究社は6月1日、代表執行役の異動を内定したと発表した。新たな経営体制のもとで持続的な成長と企業価値向上を図ることを目的に、社長交代を実施する。
 6月26日開催予定の定時株主総会およびその後の取締役会を経て、現在執行役小中本部長を務める齊藤浩太が取締役兼代表執行役社長に就任する予定だ。現社長の栗﨑篤史は取締役副会長兼執行役へ就任する。なお、同社は引き続き河端真一との代表執行役2名体制となる見込みだ。
 齊藤氏は1982年生まれの43歳。2005年に学究社の前身である進学舎へ入社し、長年にわたり小中学生向け教育事業に携わってきた。2026年3月に小中本部長に就任し、4月からは執行役として事業運営を担当している。
 学究社は首都圏を中心に学習塾「ena」を展開し、都立・公立中高一貫校受験や高校受験分野で高い実績を持つ。少子化が進む一方で、公立中高一貫校人気や教育DXへの対応など、学習塾業界を取り巻く環境は大きく変化している。今回の人事は、現場経験の豊富な40代の若手経営者へバトンを渡すことで、変化する教育市場への対応力を高める狙いがあるとみられる。教育業界では近年、創業世代や経営幹部から次世代への承継が進みつつあり、学究社の社長交代もその流れを象徴する動きとして注目される。
 学究社は2026年6月期に創業以来の成長を続ける中、経営の若返りと事業基盤の強化を両立させながら、首都圏学習塾市場での競争力向上を目指す方針だ。

ナガセ、創立50周年を機に経営トップ交代 永瀬社長は会長CEOへ

 株式会社ナガセは6月2日、代表取締役の異動を発表した。創立50周年を迎えたことを機に経営体制を刷新し、さらなる事業拡大と企業価値向上を目指す。現在代表取締役社長を務める永瀬昭幸は、6月26日付で代表取締役会長CEOに就任する予定。一方、専務取締役の渋川哲矢が代表取締役社長COOに昇格する。異動は同日開催予定の定時株主総会および取締役会を経て正式決定される。

 ナガセは2026年5月10日に創立50周年を迎えた。今回のトップ交代について同社は、「次の50年に向け、新たな経営体制のもとで更なる業容拡大と企業価値の向上を目指すため」と説明している。新社長に就任予定の渋川氏は1973年生まれ。2017年にナガセへ入社後、経営戦略やコンテンツ事業を担当し、常務執行役員、専務執行役員を歴任した。2020年に取締役へ就任し、現在は東進ハイスクール本部長、衛星事業本部長、経営戦略担当を兼務している。

 教育業界では少子化の進行に加え、AIやオンライン学習の普及による学習環境の変化が加速している。東進ハイスクールや東進衛星予備校を中核事業とするナガセにとっても、デジタル活用や新たな教育サービスの開発が重要な経営課題となる。創業者である永瀬氏が会長CEOとして経営全体を統括し、渋川氏が社長COOとして事業執行を担う体制へ移行することで、世代交代と成長戦略の両立を図る狙いがあるとみられる。教育業界では近年、後継者育成や経営体制の若返りが課題となっており、ナガセの今回のトップ交代は大手教育企業における世代交代の象徴的な事例として注目されそうだ。

成基、京都府綾部市と「共同利用型メタバース教育支援センター」を9月開設

府県をまたぐ5自治体が共同利用——出席日数への算入も

 株式会社成基(京都府京都市、佐々木雄紀代表)は、京都府綾部市(四方源太郎市長)と連携し、「複数自治体による共同利用型メタバース教育支援センター」を今年9月に開設すると発表した。5月26日に綾部市役所で記者会見が行われた。

 同センターは、インターネット上の仮想空間(メタバース)を活用し、不登校の児童生徒の学習・交流を支援するもの。自宅からタブレットやパソコンでアクセスし、アバター(自分の分身)で参加できる。顔出し不要で自宅から参加できる仕組みは、学校や対面型施設への登校に抵抗を感じる子どもにとって新たな居場所となることが期待されている。

 センターでは5教科の指導に加え、児童生徒が自ら課題を設定して取り組む「探Q授業」やオンライン交流活動を実施する。開校日は月・水・金の週3日。特筆すべきは、このセンターへの参加日が学校の出席日数に算入される点だ。制度上の後ろ盾が整ったことで、教育委員会との連携による本格的な活用が見込まれる。対象は小学4年生から中学3年生で、綾部市では当初10人を予定している。

 本モデルの最大の特長は「共同利用型」であることだ。綾部市単独ではなく、今年度は京都府・滋賀県・岐阜県の5自治体が府県を越えて共同でインフラを利用する。財政規模の小さな自治体でも高水準の支援環境を整備できる点が評価されており、広域連携モデルの先駆けとして注目される。

成基の佐々木雄紀代表(写真左)と綾部市の四方源太郎市長

 背景には不登校問題の深刻化がある。綾部市教育委員会によれば、市内では2025年度末時点で中学生34人、小学生46人が不登校とされている。全国的にも不登校児童生徒数は過去5年で約2倍に膨らみ、過去最多を更新中だ。四方市長は会見で「今の時代の子どもたちにはありうるコミュニケーションの方法。また学校に来られる第一歩になれば」と期待を語った。

 成基は1962年創業。京都府を中心に関西で進学塾を展開するほか、オンラインフリースクール「シンガク」を運営し、京都市など複数の自治体との連携で学校復帰事例も生まれている。今回の取り組みを足がかりに、さらなる自治体への広域展開が見込まれる。

埼玉県本庄市が全小学校のプール統合へ 屋内温水施設を新設、29年秋供用開始

 埼玉県本庄市は、市内全12校の小学校にある屋外プールを一つに統合し、新たに屋内温水プールを建設すると発表した。建設予定地は同市児玉町にある公民館の跡地で、2029年9月の供用開始を目指している。
 背景には、既存の屋外プールの老朽化が進んでいることや、近年の猛暑による児童の健康管理への配慮がある。屋内施設に移行することで、気候の影響を受けることなく年間を通じた計画的な授業実施が可能になる。また、教職員の管理負担を減らすとともに、施設の維持管理費を統合しない場合と比較して、今後30年間で約11億円削減できる見通しだ。
 計画されている施設は2階建てで、25メートルプールが6レーン設置され、最大で120人の収容が可能となる。さらに、多目的室や会議室などの生涯学習施設を併設し、多世代が活用できる地域の交流拠点としての役割も担う。
 小学校での水泳授業は年間4回実施されるが、統合後もこの回数は維持される。授業以外の放課後や休日は一般開放され、年間で約6万6千人の利用が見込まれている。総事業費は約31億円から34億円と試算されている。
 県教育局によると、全小学校の水泳授業を集約して行うために公営プールを建設する試みは、県内の自治体で初めての事例となる。

神戸山手グローバル中高、共学化の背景に多文化共生の「グローバル教育」 “成長実感”ある学校づくりへ

 5月14日、学校法人濱名山手学院は関西国際大学尼崎キャンパスにて学校説明会を開催し、同法人の教育理念と、神戸山手グローバル中学校高等学校における教育改革の現状について説明した。

 冒頭で登壇した濱名篤理事長は、神戸山手学園の102年の歴史と、2020年の法人合併により誕生した同学院の歩みを紹介した。濱名氏は、法人全体の教育ミッションとして「『他者を尊重しつつ、主体的・能動的に自らの人生を切り拓く』ことができる人間を世界に送り出すこと」を掲げ、その実現に向けて、コミュニケーション、コンシダレーション、コミットメントの「3つのC」を重視していると語った。

 これを背景に関西国際大学では、「自律性」「社会的貢献性」「多様性理解」「課題発見・解決力」「コミュニケーション力」「専門知識・技能の活用力」の6項目をルーブリック評価で測定する「KUIs学修ベンチマーク」を取り入れ、学生の成長を可視化するなど、独自の教育を推進している。その成果の一つとして、文部科学省の全国学生調査・ポジティブリストでは、540大学中、上位15%に入る項目数が全国最多となっている。

 続いて、神戸山手グローバル中学校高等学校の平井正朗校長が、同校の現状と教育活動について報告した。

平井正朗 校長

 同校の最大の特徴は、多文化共生が日常化した学習環境にある。海外ルーツの生徒が全体の36%を占め、17カ国の生徒と7カ国の教員が在籍している。

 また、同校の英語教育では、フルタイムのネイティブ教員12名を含む20名超の教員が授業に関わり、家庭・情報・音楽などを英語で学ぶイマージョン授業を展開し、今年から数学・理科も通年実施している。グローバル選抜探究コースでは、日本人教員とネイティブ教員によるダブル担任制を採用し、GTECなどを通じてCEFRに基づく4技能評価も実施している。これらが功を奏し、中学1年終了時にはほぼ全員が英検3級レベルに到達。中学3年で2級や準1級、高校1年終了段階ではほぼ全員が2級レベルをクリアするなど、大きな成果を挙げている。

 生徒の主体性を重んじる校風は、クラブ活動の実加入率96%、延べ加入率140%超という数字にも表れている。複数クラブへの加入を認めていることも特徴だ。全24クラブのうち4分の1が全国大会に出場しており、陸上部とスポーツクライミング部では日本一に輝いた。

 さらに同校は、文部科学省の「DXハイスクール」に認定されるとともに、全国で3校のみが採択された「EDU-Portニッポン」の1校にも選ばれている。

 不登校生徒への対応では、大学の心理学部と連携したカウンセラーの配置や、ICTを活用した個別最適な学習を可能にする学習支援室も完備している。学校評価でも40項目に対し、4年連続で90%以上の肯定的回答を得ており、保護者の回答率は95.2%にのぼる。

 最後に平井校長は、学校選びについて「成長実感を期待できる学校かどうかが重要です」と述べた。

 説明会の締めくくりには、ネイティブ教員陣が紹介された。Cheska Kimberly先生は日本語と英語を交えながら、イマージョン授業を通じて英語を自然なコミュニケーションツールとして定着させ、多文化共生の環境の中で世界を広い視野で見つめられる人材を育てたいと語り、同校が目指すグローバル教育の可能性を印象づけた。

創造学園、ボッチャ×ロボットプログラミングの「ロボッチャ部」新設 STEAM教育と協働力育成を融合

 株式会社創造学園(神戸市)は、ロボットプログラミングとパラスポーツ「ボッチャ」を組み合わせた新たなSTEAM教育プログラム「ロボッチャ部」を発足した。2026年5月から活動を開始しており、プログラミング的思考力に加え、多様な人々と協働しながら課題解決に取り組む力の育成を目指す。ロボッチャは、ロボットをプログラミングしてボールを投げる競技で、プログラミング技術とスポーツの戦略性を融合した教育活動として注目されている。創造学園では、同プログラムを学習塾ブランドの枠を超えた独立事業として展開し、次世代型の学びの場として位置付ける。

 活動では、ロボットを目的の位置へ正確に動かすためのプログラミング技術だけでなく、対戦相手の動きを予測しながら戦略を立てる思考力も求められる。競技を通じて論理的思考力や問題解決能力の向上を図る。また、ボッチャの特徴である「誰もが参加できる競技」という特性を生かし、年齢や運動能力に関係なくチームで協力しながら取り組む環境を整備。多様な価値観を尊重しながら目標達成を目指すインクルーシブ教育の実践にもつなげる。さらに、競技中に発生する失敗や想定外の結果を分析し、改善策を考えて再挑戦するプロセスを重視。プログラムの修正や戦略の見直しを繰り返すことで、変化の激しい時代に求められるレジリエンス(回復力)や挑戦する姿勢を育むとしている。

 同社は、「AI時代には知識習得だけでなく、テクノロジー活用力と他者との協働力が不可欠」とし、ロボッチャ部を通じて、予測困難な社会を生き抜くための資質・能力の育成を進める考えだ。なお、6月6日には神戸市内の創造学園元町本部で、報道機関向けの体験会・説明会を開催する予定となっている。