月刊私塾界2026年10月号(通巻546号)...

巻頭言 大日本印刷が「創業100年以上、かつ売上高100億円以上」の企業約2000社の調査を実施した。調査の主眼は、「長寿であるだけでなく、成長し続ける、イノベーションを起こし続ける企業(以下、100年企業)に共通する要素を洗い出すこと」にあった。 結果をいくつか見る。 「100年企...

私塾界リーダーズフォーラム 2026 A/W...

 10月2日(金)に御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンターにて、「私塾界リーダーズフォーラム2026 Autum / Winter Team It」を開催いたします。 季節講習や新年度の募集を時代のニーズに合わせたスタイルにするための方法を、皆さまとともに考えてまいります。 今回のフォー...

月刊私塾界2026年9月号(通巻545号)...

巻頭言  創業時の経営者は謙虚さを持ち、努力家でもある。従業員の雇用を守っていかなければならないという使命と責任感で、自分自身が先頭を走り、会社を一生懸命に盛り立ててきた。その結果、会社は立派になり、利益が上がる。 ここまでは誰もが到達する地点である。 しかし、ここから大きく二手に分...

月刊私塾界2026年8月号(通巻544号)...

巻頭言  経営者の決定力は、組織の強さに直結する。 経営という営みは、意思決定と執行の2つのプロセスで成り立っている。「執行」は社員などにも委ねられるが、「意思決定」は経営者自身が下さなければならない。 ある企業で、協調性に欠ける社員への対応が、長く棚上げになっていた。経営者は「本人...

月刊私塾界最新号

月刊私塾界2026年10月号(通巻546号)

巻頭言 大日本印刷が「創業100年以上、かつ売上高100億円以上」の企業約2000社の調査を実施した。調査の主眼は、「長寿であるだけでなく、成長し続ける、イノベーションを起こし続ける企業(以下、100年企業)に共通する要素を洗い出すこと」にあった。 結果をいくつか...

塾ニュース|塾・企業

京進、生成AIアプリ活用で年間約5600時間の業務削減を試算

 京進は10月1日、生成AIアプリケーション開発基盤「Dify」の全社活用により、年間約5600時間の業務削減効果を見込んでいると発表した。教育、保育、介護など国内外約500拠点を持つグループで、現...

塾ニュース|教育ICT

修徳中高、Monoxerを5教科へ拡大 英検2級合格者は51人から98人に

 モノグサ株式会社は9月30日、同社の記憶定着学習プラットフォーム「Monoxer」を導入する修徳中学校・高等学校で、2025年度の英検2級合格者が98人となったと発表した。2023年度、2024年度の51人から増加した。英検準1級の合格者も1人から4人に増え、1級取得者1人を...

塾ニュース|地域教育

上田市、ふるさと納税に「長野大学応援コース」 返礼品に授業料クーポン

 長野県上田市は10月1日、ふるさと納税制度を活用して公立大学法人長野大学を支援する「学生の挑戦にエールを!長野大学応援コース」を新設した。在学生の保証人などに対する返礼品として、指定した学生の授業料から一定額を控除できるクーポンを提供する。朝日新聞の報道によると、寄付額は1万...

塾ニュース|受験

CBTソリューションズ、大学入試CBTの導入支援を強化 全国47都道府県・300会場超を活用

 株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズは9月11日、大学入試のCBT化を検討する大学向けに、特設サイト「大学CBT入試」を公開した。全国47都道府県・300会場超のテストセンター網を活用し、会場準備や試験監督、受験生対応、オンライン申込、自動採点、受験者情報の管理までを一...

Meshclass、外国人児童生徒向けAI日本語学習アプリの学校版を開始

 株式会社Meshclassは10月1日、外国人児童生徒の日本語学習を支援するAI学習アプリ「Meshclass」の学校向け正式版を、小中高校、教育委員会、自治体向けに提供開始した。学校生活で使う会話や学年別漢字に加え、算数・数学、理科などの授業を理解するために必要な日本語を学べる。AIとの会話練習や自動フィードバック、個別の復習問題、教員による課題配信、自動採点、学習進捗管理などの機能を備える。

 Webブラウザー、iOS、Androidに対応し、Chromebookなど学校配備端末でも利用できる。画面表示は17言語に対応する。同社によると、一般向けサービスを含む累計登録者数は10万人を超えた。

 同社が文部科学省資料をもとに示した数字では、日本語指導が必要な外国籍の児童生徒は2023年度の5万7718人から、2025年度には7万3313人へ増加した。外国人児童生徒への支援は、生活上の日本語だけでなく、教科学習や高校進学まで含む課題になっている。学習塾にとっても、日本語教育と教科指導を組み合わせたサービス需要が広がる可能性がある。 

上田市、ふるさと納税に「長野大学応援コース」 返礼品に授業料クーポン

 長野県上田市は10月1日、ふるさと納税制度を活用して公立大学法人長野大学を支援する「学生の挑戦にエールを!長野大学応援コース」を新設した。在学生の保証人などに対する返礼品として、指定した学生の授業料から一定額を控除できるクーポンを提供する。朝日新聞の報道によると、寄付額は1万〜50万円で、寄付額の3割相当を授業料クーポンとして交付する。卒業生をはじめ、学生を指定せずに大学を支援する寄付者は、上田市の通常の返礼品を選択できる。

 寄付金は、大学施設の改修・改築、教育研究に必要な備品や設備の整備などに活用する。長野大学では2026年4月、理系学部の新設と既存学部の再編に伴い、教育研究環境の大規模な整備が進められている。上田市は、安定財源の確保に加え、大学の教育研究活動や地域貢献を発信し、認知度向上と学生確保につなげるとしている。

 少子化で地方大学の経営環境が厳しくなる中、自治体のふるさと納税を大学の施設整備、学費負担の軽減、学生募集に結び付ける取り組みとして注目される。

京進、生成AIアプリ活用で年間約5600時間の業務削減を試算

 京進は10月1日、生成AIアプリケーション開発基盤「Dify」の全社活用により、年間約5600時間の業務削減効果を見込んでいると発表した。教育、保育、介護など国内外約500拠点を持つグループで、現場社員が業務用AIアプリを開発する体制づくりを進めている。活用例の一つが面談記録アプリである。録音データから文字起こし、要約、記録作成までを行い、面談業務の効率化とノウハウの蓄積を図る。音声処理に使用するモデルを見直し、処理費用を1分当たり約1円から約0・1円へ抑えたという。

 社内問い合わせに対応するFAQボットも構築した。各部門のマニュアルを取り込み、従業員からの質問に回答する。アプリ内で削減時間を自動計算し、効果測定にも取り組む。

 教育企業の生成AI活用は、文章作成や教材生成にとどまらず、面談記録、社内問い合わせ、マニュアル検索など教室運営の間接業務へ広がっている。京進は今後、現場でAIアプリを開発できる「市民開発者」の育成も進めるとしている。

学研「Gakken高等学院」 2027年4月に4キャンパス開校、全国17拠点へ

 学研ホールディングスは10月1日、通信制高校サポート校「Gakken高等学院」の川口、新百合ヶ丘、日進、高石の4キャンパスを、2027年4月に開校すると発表した。開校後の拠点数は全国17キャンパスとなる。新設するのは、埼玉県川口市、神奈川県川崎市、愛知県日進市、大阪府高石市の4拠点。クラーク記念国際高等学校と連携し、高校卒業資格取得に向けた学習や進路選択を支援する。高校キャンパスの設置は認可申請中である。

 中学生向けのフリースクールに当たる「中等部」も拡大する。川口と高石では2027年4月に高校と同時開校し、日進と新百合ヶ丘については2026年度中の開校を予定する。10月1日から入学相談の受け付けを始めた。

 学習塾企業にとって、通信制高校サポート校とフリースクールは、従来の受験指導とは異なる成長領域になっている。今回の展開は、高校進学後の学習・生活・進路支援に加え、中学生段階から継続的に生徒と接点を持つ事業モデルを強化するものとみられる。

全国学力調査、都道府県別の学力差は狭い範囲 低SES層とICT活用も分析

 文部科学省と国立教育政策研究所は9月30日、2026年度全国学力・学習状況調査の都道府県・指定都市別分析結果を公表した。公立学校の結果を分析したところ、全教科で地域別の平均正答率・スコアの分布は全国的な傾向と大きな差がなく、都道府県間のばらつきも狭い範囲に収まった。過年度と比べても、ばらつきに大きな変化はなかったとしている。

 調査は4月20日~5月29日、小学校6年生と中学校3年生を対象に実施した。小学校は国語と算数、中学校は国語、数学、英語を調査した。中学校英語は「聞く・読む・書く・話す」の4技能を全面的にCBT化し、IRT(項目反応理論)に基づくスコアで結果を示した。

 今回の分析では、平均値だけでなく、正答数やIRTバンド別の児童生徒の分布も掲載した。各地域の学力上位層・下位層の割合を把握できるようにし、自治体間の単純な順位付けから、学力分布や学習環境を含む多面的な分析へ転換している。

 家庭にある本の冊数を社会経済的背景(SES)の代替指標とした分析では、蔵書が0~25冊の低SES層ほど、各教科の正答率やスコアが低い傾向が確認された。一方、低SES層でも学力下位層が少ない、または平均スコアが高い都道府県では、児童生徒がICT活用への自信について肯定的に回答する傾向がみられた。ただし、今回の結果は両者の因果関係を示すものではない。

 学習塾にとっても、地域の平均正答率だけでなく、学力下位層の割合や学習環境、デジタル活用状況を組み合わせて指導課題を捉える必要性を示す資料となる。各都道府県・指定都市の個別結果資料は10月2日に公開される予定で、地域ごとの指導課題や特徴を確認する材料となりそうだ。

修徳中高、Monoxerを5教科へ拡大 英検2級合格者は51人から98人に

 モノグサ株式会社は9月30日、同社の記憶定着学習プラットフォーム「Monoxer」を導入する修徳中学校・高等学校で、2025年度の英検2級合格者が98人となったと発表した。2023年度、2024年度の51人から増加した。英検準1級の合格者も1人から4人に増え、1級取得者1人を含め、準1級以上の取得者は計5人となった。同校は、Monoxer上で「いつまでに記憶度を何%にするか」を設定し、生徒の学習状況を教員間で共有。英単語学習の継続が、英検の語句空所補充問題における得点向上を支えた一因と分析している。

 国語では語彙学習に活用し、古文単語の正答率が上昇。前年度の定期試験全体平均点との比較で約8点上がったとしている。こうした結果を受け、2026年度からは英語、国語に数学、理科、社会を加え、利用を5教科へ拡大した。今回の数値は1校の導入事例であり、合格者増加をMonoxerだけの効果と断定することはできない。一方、教材の導入に加え、到達目標の設定、教員研修、学習状況の共有まで運用を共通化した点は、学習塾がAI教材や学習アプリを教室全体へ定着させる際の参考となる。

河合塾グループ、ベトナムのVCファンドへ投資 教育・人材育成企業との提携を探索

 河合塾グループの持株会社である株式会社KJホールディングスは9月28日、ベトナムのベンチャーキャピタル、Do Venturesが運営する「Do Ventures Fund II, LP」へ投資したと発表した。投資額は公表していない。Do Venturesは2020年設立。ベトナムと東南アジアのスタートアップを対象に、シードからシリーズAを中心とした投資を行っている。重点分野にはAI、教育・人材育成、ヘルスケア、金融サービス、気候変動関連などを掲げる。

 KJホールディングスは今回の投資を通じ、Do Venturesが持つベトナムのスタートアップ市場に関する知見やネットワークを活用する。教育・人材育成分野を中心に現地企業との接点を築き、将来の事業提携や直接投資、新たな教育事業の展開につなげる方針だ。河合塾グループはベトナムを、経済成長と中高所得層の増加に伴って教育需要の拡大が見込まれる重点市場の一つに位置付けている。教育企業の海外進出では、現地校の開設や教育サービスの直接展開に先立ち、ファンドへの投資を通じて市場情報と提携候補を得る手法も選択肢となる。河合塾グループが今後、どの教育領域で現地企業との提携や投資を具体化するかが注目される。

文科省、広域通信制高校の運営確保を議論 府外施設への指導や実地調査が論点に

 文部科学省は9月29日、「通信教育の適正な実施・運営の確保のための基本的な指針等に関する検討会議」の第2回会合を開いた。広域通信制課程の運営と、通信制高校が設ける本校以外の施設に対する指導・監督の在り方などを議論した。大阪府の発表資料によると、府が認可する通信制高校は14校で、府外を含む通信教育連携協力施設は61施設に上る。府は、狭域通信制高校9校には2年に1回、広域通信制高校と株式会社立高校の計5校には毎年、実地調査を行っている。一方、連携協力施設が他都道府県に所在する場合を含め、全施設を訪問して運営状況を確認することは難しいとの課題を示した。

 会合では、認可した都道府県と施設所在地の自治体との情報共有、サテライト施設における教育活動の把握、生徒の安全確保などが論点となった。現時点では制度改正や新たな基準が決定したものではなく、国が策定する基本指針に向けた検討段階である。通信制高校と連携する学習塾やサポート校にとっても、施設の位置付け、教員配置、募集活動、学習指導の記録などに関する監督が今後強化される可能性がある。会議の議論と基本指針の内容を継続して確認する必要がある。

「トビタテ!留学JAPAN」第2ステージ 2028年度まで延長、850人を募集

 文部科学省と日本学生支援機構は10月1日、官民協働海外留学支援制度「トビタテ!留学JAPAN」の第2ステージを1年間延長し、2028年度まで実施すると発表した。2027年度に留学を開始する「新・日本代表プログラム」では、高校生等600人、大学生等250人の計850人を募集する。高校生等対象の第12期は、STEAM探究140人、スポーツ・芸術探究120人、マイ探究210人、社会課題探究130人の4コース。留学期間は14日以上1年以内で、2027年7月10日から2028年3月31日までに開始する。

 大学生等対象の第19期は、イノベーター、STEAM、ダイバーシティの3コースで募集する。留学期間は28日以上1年以内である。

 支援内容には月額12万円または16万円の奨学金と留学準備金などが含まれる。2026年9月1日時点で、110社・団体から計46・8億円の支援が集まっている。

 高校生の海外留学経験は、総合型選抜や探究活動の成果として活用される可能性がある。学習塾や進路指導機関には、制度周知に加え、留学計画、応募書類、帰国後の進路設計を支援する役割が考えられる。

マナリンク、保護者向け「AIチューター」を強化 授業報告や成績を横断して24時間対応

 株式会社NoSchoolは9月29日、オンライン家庭教師サービス「マナリンク」で提供する、保護者向けの学習相談機能「AIチューター」を強化した。生徒に教科を指導するAIではなく、保護者が子どもの学習状況や進路について24時間相談できる機能として位置付ける。AIチューターは、各講師が記録した授業報告に加え、宿題、自習、成績、講師とのメッセージなど、マナリンク上に蓄積された情報を横断して参照する。学習の優先順位や志望校の考え方、家庭での声掛けなどについて、現在の状況を整理して回答する。一方、問題の解き方や学習内容の説明は担当講師の役割とし、AIによる教科指導は行わない。

 新機能として、家庭ごとの学習状況に応じて「おすすめの相談トピック」を毎月3件提示する。保護者が相談内容を言語化できない場合でも、AI側から確認すべきテーマを示す仕組みである。学習塾におけるAI活用は、教材や問題演習だけでなく、保護者対応や学習状況の説明にも広がり始めた。面談の代替ではなく、面談と面談の間に生じる疑問を整理する機能として活用できれば、保護者対応の迅速化や講師間の情報共有につながる可能性がある。